「恵方巻」の由来
「恵方巻」は、江戸時代から明治時代にかけて、おもに関西においてお祝い事や商売繁盛を願って食べられていたのが、そもそもの始まりだとされています。当初は恵方巻ではなく、「丸被り寿司」「太巻き寿司」と呼ばれており、「恵方巻」という名は、とあるコンビニチェーン店が売り出すときに名付けたのが、全国に広まったからだと言われています。
通常、卵やかんぴょうといったものが入っているものが多いですが、特に具材の指定はなく、「七福神」にちなんで7種類入れるということだけ決められています。
2022年の方角は「北北西」
「恵方巻」といえば、毎年決まった方角を向いて食べるのがお決まりですよね。そもそも「恵方」とは、その年の福を司る『歳徳神(としとくじん)』がいる方角のことを指しており、さらにその歳徳神は毎年住む場所を変えていくため、恵方もそれにちなんで変わっていくとされています。
恵方は日本独自の天文や占いである、『陰陽道(おんみょうどう)』によって決定され、おもに干支の基本ともされる「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」の『十干(じっかん)』をベースに、毎年当てはめられています。
「恵方巻」の正しい食べ方
「恵方巻」は、「縁を切らない」ようにするために、太巻きのように切って食べるのではなく、一人1本を食べきるのが基本です。また、歳徳神様がいる恵方に向かって黙って食べるのには理由があり、もし食べている間にしゃべってしまうと、福が逃げるとされているので注意しましょう。
さらに、願い事を思い浮かべながら食べることで願いが叶うとされているので、くれぐれも詰まらせないようにゆっくりと、自分のペースで食べるようにしましょう。小さいお子さんがいる家庭では、中々食べきることができない可能性もあるので、その場合は細いものや短めのものを選ぶようにするといいかもしれません。
節分といえば、「豆まき」も忘れずに!
節分といえば、「豆まき」も外せない行事ですよね。節分の豆まきは、元々中国にあった『追儺(ついな)』という、邪気を払って福を呼ぶ行事が由来となったとされています。豆まきで使用する豆は、火が通っていないものだと芽が出て縁起が悪いとされているので、必ず市販の炒り豆や火が通ったものを選ぶようにしてください。
また、鬼は夜に訪れるため時間は夜が望ましいですよ。まずは、窓やドアといった外に向かって「鬼は外」と撒いていき、撒いた後はすぐに窓やドアを閉めて鬼が戻らないようにしましょう。そして、今度は室内に向かって「福は内」と言いながら撒き、これを玄関まで繰り返します。最後に、「自分の年齢+1(数え年のため)」の『年取り豆』を食べて終わりです。
まとめ
いかかでしたでしょうか。今回は、「恵方巻」を中心に、節分の日の過ごし方についてまとめてみました。一人暮らしの方であれば、豆まきとまではいかないかもしれませんが、恵方巻を食べるのはなんとかできそうですよね。現在、コンビニエンスストアやスーパーでは、多種多様な恵方巻が揃っているので、是非節分の日を楽しんでみて下さいね!
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