春画とは?
春画とはいわゆる昔の性風俗画のこと。室町時代から始まり、江戸時代に最盛期を迎えます。
春画にはいろいろな力があると信じられていました。火(悪いもの)をよけるとして、火災から家を守るとされてたり、幸せを呼び込む縁起物ともされていたので嫁入り道具としても春画は用いられていたのです。
また、性教育のツールとして春画が使われていました。徳川幕府がペリーに春画を贈ったというはなしは、春画が当時めでたいものとして扱われていたことがよくわかりますね。
そして、江戸時代は性の楽しみは男女平等とされており、春画はタブーなものではなくてみんなから楽しまれる存在だったのです。
どんな人が描いていたの?
ではそんな卑猥な浮世絵、春画はどんな人たちによって描かれていたのでしょう?実は、誰もが知っている葛飾北斎や歌川国芳が描いていたのです。
絵師たちは、幕府からの取り締まりから逃れるように「隠号」をつかって春画を描きました。そして、その隠号に卑猥な文字をいれたりしていました。例えば、葛飾北斎は「鉄棒ぬらぬら」という陰号を使っていました。
また、いろいろなもののパロディ版としての春画が多く出回っていました。伊勢物語などの古典文学から、女性の教訓書、医学書などいろいろなジャンルのものをパロディにしています。まじめなものを性的な内容にして、茶化していたのです。
江戸時代にそんな文化があったのは不思議ですよね。
西洋も春画に影響を受けていた!
「ジャポニズム」という言葉にもあるように、日本の美術や工芸がヨーロッパの芸術家たちにいろいろな影響を及ぼしました。
春画もピカソといった画家たちに影響を与えたと言われています。特に、フランスの画家たちはは春画のエロティックさに衝撃をうけたそうですよ。
では、現代において「春画」はどのように海外から受け取られているのでしょうか?春画は現代でも海外から圧倒的な人気を誇っており、イギリスの博物館で春画展が開催されたこともありました。
性をタブー視するキリスト教の宗教観が根強くのこる西欧では、春画のような性をありのままに描いた芸術は少なかったのです。また、それを有名な絵師が描くことでポルノグラフィティよりも芸術として確立していったのでしょう。
昔の人はどんなセックスをしていたの?
江戸時代もひとりエッチは一般常識。春画にも女性が春画を見ながら、また思い出しながらひとりでしている姿が描かれています。
また、アダルトグッズも多くあったようです。女性が水牛の角を使ってオナニーをしたり、性行為の際に男性器につけるおもちゃも多く普及していました。
春画からわかるように、性に奔放な時代だったんですね。
また、現在のようなコンドームはなく、豚の腸や魚の浮袋などを避妊具代わりにしていたようです。しかし、どれも高価だったため庶民は買うことができませんでした。
そして、「遊郭」も江戸時代の有名な文化の一つです。遊郭とは幕府公認の高級風俗です。つまり、政府が売春をOKとしていて、親の借金を肩代わりした少女たちが身体を売ってお金を稼ぐことが当たり前だったのです。
四十八手
48手とは、日本の江戸時代より続くセックスの体位を表したもの。もともとは相撲の決り手に関する言葉が、セックス体位の種類などに転用したことが始まり。「見返り美人」の作者である菱川師宣が「恋のむつごと四十八手」という春画本を刊行しました。
では、48手の中から有名な体位をいくつか紹介します。まず、「松葉崩し」。松葉の枝が交差するようにお互いの足をからめあわせます。とても深い挿入感があり、お互いの体の負担が少ないので初心者にもおすすめ。
「獅子舞」は対面座位の一種で、男女が向かい合って座り、二人とも後ろに手をついて身体を支えながら女性は男性の肩に足を置きます。これはかなり上級者向けですが、うまくいくと男女ともに気持ちいい体位です。
このように江戸時代からたくさんの体位が発明されていたのは驚きですよね。ぜひ、これを機会に新しい体位を彼と試してみましょう♡
まとめ
いかがだったでしょうか。昔は性に関して厳しそうなイメージがありますが、実は今よりも奔放な時代だったようです。
卑猥なシーンを描いた春画が娯楽や縁起のいいものとして普及していたので、当時の人たちの性に対する考え方も今とすこし異なっていたことでしょう。
当時からいろいろな体位やおもちゃが発明されていたので、どの時代でも気持ちよいセックスをしたいという気持ちは変わらないのかもしれません。
ぜひ、この記事をきっかけにあなたもセックスに対してよりポジティブなイメージを抱いていきましょう!