紅茶の種類|定番の紅茶や世界三大紅茶、フレーバーの違いなどを解説
紅茶の種類は数知れない
紅茶の生産地は20か国以上あり、その種類は数知れません。原産地によって香りや品質が異なり、紅茶のブランド名はそのまま生産地の名前が使われます。つまり、作っている産地の数だけ紅茶の種類はあるといっても過言ではありません。

ここでは、よく聞く紅茶の種類や世界三大紅茶について詳しく紹介していきます。

世界三大紅茶とは?

世界三大紅茶とは、インドの「ダージリン」、中国の「キーモン」、スリランカの「ウパ」の3つの紅茶のことを指します。

アッサムは、インドのアッサム平原で採れる茶葉からできる紅茶で、香りや色の濃さが人気の理由です。アッサム平原は、雨量の非常に多い土地で世界最大の紅茶産地として知られています。

中国は茶木の原産国で、雲南やスーチョンなど有名な紅茶がたくさん作られています。キーモンという名前に聞き馴染みの無い方もいるかもしれませんが、イギリスではとても人気の銘柄なんだとか。

スリランカは茶葉の輸出量が世界一を誇り、インドの紅茶よりマイルドな風味が特徴です。スリランカはあまりお茶の生産国として日本では知られていませんが、スリランカの紅茶は「セイロンティー」と呼ばれ、味わいや香りなどバランスのいい紅茶が作られると言われています。
ブレンドティーとフレーバーティーの違い
ブレンドティーとは、さまざまな種類の紅茶をブレンドして作るお茶のことです。たとえば、アフタヌーンティーやロイヤルブレンドなどが有名です。

フレーバーティーとは、茶葉に花や果実の香りをつけたお茶のことです。例えば、アールグレイティーやアップルティー、ジンジャーティーなどがあります。
紅茶の階級
紅茶には、等級という茶葉のサイズで区別する分類法があります。

茶葉の大きさが不揃いだと、お湯を注いでから葉の開くスピードに差が出て、味のバランスが崩れます。これを避けるために、紅茶は茶葉の大きさで種類を分けて製品化します。この分類を等級と呼び、それぞれ特徴や用途が異なります。等級と呼ぶとよく品質だと勘違いされますが、味の優劣は関係なく、あくまでサイズの違いを表す分類なのです。

では、主な等級の特徴をそれぞれ見てみましょう。

  1. OP(オレンジ・ペコー)
  2. OPは、芯芽の下の2枚目の葉のことで、葉の長さが1㎝前後の茶葉を指します。紅茶の中では大型の茶葉で、ねじりのかかった細型をしています。

    「O(オレンジ)」はお茶の色合いからついた名前で、オレンジの味がするという訳ではありません。「P(ペコー)」は中国語の「白毫(パイハウ)」という白い産毛のついた芯芽という意味の言葉からついた名前が由来です。ちなみに芯芽はFOP(フラワリー・オレンジ・ペコー)といい、3枚目の茶葉はP(ペコー)と呼ばれます。

    OPのお茶の色は明るめで、しっかり蒸らすと香りが引き立つという特徴があります。
  3. BOP(ブロークン・オレンジ・ペコー)
  4. BOPは、OPをカットして2~4㎜にした茶葉です。お茶の色は濃いめで、短めの蒸らし時間で豊かな香りを楽しめます。
  5. BOPF(ブロークン・オレンジ・ペコーファニングス)
  6. BPOFは、BOPをふるいにかけて落ちた1~2㎜くらいの小さい葉のことを指します。香りもお茶の色も濃く、主にティーバッグ用に使われます。
  7. D(ダスト)
  8. Dは、1㎜以下の粉茶状の茶葉を指します。良質なものは抽出が早く、香りも濃く出るので高値で取引されます。
  9. CTC(シー・ティーシー)
  10. CTCとは、Crush(押しつぶす)Tear(ひきさく)Curl(丸めて粒にする)の略で、短時間で抽出できるように開発された製法を通った茶葉のことを指します。そのため等級とはまた違う分類名で、サイズごとに等級名がつけられます。
定番紅茶の種類
  1. ダージリン
  2. インドのダージリン地方で採れるダージリンは、世界三大紅茶の1つです。「紅茶のシャンパン」とも呼ばれており、希少価値が高いものとして、世界中から愛されています。

    薄い色味で軽やかな香りがあり、味わいはフルーティーです。生産期は3~11月と長く、シーズンごとに異なる特徴を持っています。
  3. アッサム
  4. アッサムは、世界最大の紅茶生産地であるインドのアッサム平原で採れる茶葉で、香りや色味の濃さが特徴です。収穫期は3~11月がですが、質の高いアッサムを楽しめるのは6~7月とされています。
  5. ウバ
  6. ウバは、スリランカのウバ高原で採れる茶葉で、世界三大紅茶の1つです。バラのような甘く鮮明な香りから「ウバフレーバー」と呼ばれ、高級茶として扱われている人気茶葉です。コクのある味わいと真紅の色が特徴です。最も質が良くなるのは7~9月とされています。
  7. キーモン
  8. キーモンは、中国の安徽省(あんきしょう)で採れる紅茶で、主にイギリスで人気を集めている世界三大紅茶の1つです。スモーキーな香りと軽めの味わいが特徴です。生産期は6~9月ですが、最もおいしくなるのは8月だといわれています。
まとめ
お茶発祥の地といわれる中国では、中国六大茶類など多種多様なお茶がたくさん作られています。種類も銘柄も数多くあるので、まずは世界三大紅茶のキーモンや中国本場の烏龍茶から試してみてもいいかもしれません。みなさんが素敵な中国茶と巡り合えますように。
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