原因①睡眠環境が良くない
睡眠環境は睡眠の質を大きく左右します。
睡眠環境が悪いと、寝つきの悪さにつながり睡眠の質が低下していまいます。
特に温度や湿度、物音などの環境が大きな原因。
例えば、西日が当たる寝室では部屋の温度が高くなりやすいため、夏場は夜でも温度が下がらずに寝苦しさを感じてしまうでしょう。
ほかにも都会では周囲の光がまぶしく、喧騒が激しい場合なども要因の1つ。一方の田舎では、畑のカエルの声や虫の音が騒音に感じることも。
環境問題はそれぞれの住宅事情や居住地でも違います。
現状使っている寝室の環境を整えることが重要です。
原因②生活習慣
生活習慣の乱れは睡眠に直結するため、すぐに見直しましょう。
しかし、現代人は仕事や学業が忙しいからと、夜更かしをしたり週末に寝貯めをしたりしてしまいがち。
睡眠のためにも、毎日決まった時間に寝て、週末でも早めに起きるような規則正しい睡眠リズムを作ることが大切です。
初めは寝付くまでなかなか慣れないものですが、日数が経つと体も順応していきます。
ちなみに、新しい習慣が定着するには約18日〜254日かかるといわれており、最低でも3週間続けることが大切です。
また、過度な飲酒や喫煙も睡眠の妨げの要因です。
どちらも脳を刺激する働きがあるため、睡眠をとっているのにも関わらず、脳は休まりません。
深酒を控え、煙草の本数も見直してみましょう。
原因③ストレス
ストレスは睡眠の最大の敵。
人は、ストレスを感じると脳や体が興奮状態になり、眠気自体を感じられなくなってしまいます。
すると、仮に寝付けたとしても眠りが浅く、何度も起きてしまうことに。
また、一度目覚めてからもなかなか寝付けずにいることで、よりストレスを感じる負のループに陥ってしまいます。
そうならないためにも、日ごろから自分のストレス管理が重要です。
最寄り駅よりも1駅手前で降りて散歩をしたり、昼休みの時間を活用してアクティブに過ごすのもよいでしょう。または、週末はリフレッシュ期間に徹し、自分の趣味の時間を楽しむこともおすすめです。
ストレスで睡眠障害が起こると、健康自体も害してしまうため、早めの対策を行いましょう。
原因④女性ホルモン
女性特有の原因として、女性ホルモンが睡眠と関係している場合があります。
特に生理前や妊娠中などは、黄体ホルモンの増加によって基礎体温が高くなります。
体温が高いと日中に眠気を強く感じやすく、寝ても寝ても眠い状態が続くでしょう。
ただし、閉経後の更年期では、睡眠が浅く・短くなる傾向が強まります。
女性ホルモンの影響は思春期から更年期まで長期にわたって続くため、自分のバイオリズムを理解しておきましょう。
バイオリズムを知ることで、いくら寝ても眠い状態の原因を理解でき、不安にならずに過ごすことができます。
ただし、あまりにも眠気が強く、日中の活動がままらないようであれば、ピルなどのホルモン剤を検討しましょう。
原因⑤過眠症
最後は、過眠症が原因になっているケースです。
過眠症とは、夜間に十分な睡眠をとっているにも関わらず、日中に起きていられないような眠気が連日続く病気です。
目安は、1日の睡眠時間が10時間を超えるのに加え、日中の居眠りが1時間以上続き、スッキリ起きられないような場合に疑われます。
過眠症の原因は脳の中枢神経の機能異常で、ナルコレプシーや特発性過眠症をはじめ、アルコールの過度な摂取や薬物の副作用でも起こるケースも。
どのような過眠症でも、睡眠の時間をしっかり確保し、カフェインやアルコール、ニコチンなどを控えることが重要です。
ただし、ナルコプレシーや特発性過眠症などの過眠症は、病院などの医療機関での薬物治療が推奨されています。
対策①睡眠環境の見直し
まずは睡眠環境の見直しを行いましょう。
チェックするポイントは主に2つ「温度・湿度」、「騒音・物音」です。
季節によって変化しますが、快眠のための室温は夏が28℃以下、冬は10℃程度が適温とされています。
一方の湿度は50%が理想値で、上下5%差が最適です。
夏場は特に熱中症リスクが高まるため、適切にエアコンをつけて管理しましょう。
また、睡眠時の騒音は35デシベルが限界値です。それ以上の物音があると、眠りの質が低下して日中の活動に支障がでてしまいます。
35デシベルは、人の声で例えると小さなささやき声程度。「それぐらい?」と思われるかもしれませんが、しっかり対策を行いましょう。
ほかにも寝る30分前はスマホを見ない事や、寝る前に好きな音楽を聴いてリラックスすることもおすすめです。
対策②運動と食事
運動と食事を見直すことで、睡眠問題を解決できます。
運動は週3回30分を目安に、散歩やジョギングなど軽めのスポーツがおすすめ。活動時間にしっかり体を動かすことで、寝つきが大きく改善されます。
普段デスクワークで運動習慣が全くない人には、大きな効果が期待できるでしょう。
また、エネルギー不足で寝ても疲れが残っていることもあるため、食事の見直しを一緒に行うことで相乗効果が見込めます。
糖質・脂質・タンパク質の3大栄養素をバランスよく摂るようにしましょう。特に、ビタミンBは日中の睡眠と深い関わりがあります。
豚肉や雑穀、魚介類にはビタミンB群が多く含まれています。夜ごはんのメニューの参考にしてください。
対策③眠たくなってから床に就く
規則正しい睡眠を取ろうと、就寝時間にこだわりすぎることは要注意です。
あまりにも時間を意識しすぎると、頭が冴えて逆に寝つきが悪くなってしまいます。
このような場合は、眠たさを感じてから布団に入ったり、眠気を感じるまでゆったりと過ごすことがおすすめです。
また、さまざまな対策を行ったものの睡眠状況が改善されないのであれば、睡眠薬の摂取も検討してみましょう。睡眠薬は医師の指導の元で正しく使用すれば安全です。薬の副作用が心配だとしても、健康を害してからでは元も子もありません。
まずは薬で状態を保ちつつ、睡眠対策を並行して行いましょう。
まとめ
寝ても寝ても眠い時の原因と対策法でした。
ちょっとした習慣を変えることで改善できる場合と、隠れた病気が潜んでいるケースも考えられます。
少しでも睡眠不足を感じるならば、ぜひともチェックしてみてください。
「寝不足は大したことない」と思って軽視してはいけません。寝不足によって脳の老廃物が溜まると、アルツハイマーなどの認知症や精神疾患の引き金になってしまう可能性もあるのです。
自分自身の体調を観察して、早期改善を始めましょう。