デジャブとは?


「デジャブ(deja-vu)」とは、初めて経験する体験なのに、すでに体験したことがあるように感じる感覚のことです。語源はフランス語で、日本語では「既視感(きしかん)」と言います。例えば、初めて行く場所なのに、前にも来たことがあるような感覚になるのがデジャブです。

今回は、デジャブの例やデジャブが起こる原因について詳しく解説して行きます。

デジャブ現象の例

デジャブは、人との出会いや風景、会話や場面などに触れたときに起こりやすいとされています。では、どのような現象をデジャブというのか、例を見ていきましょう。

  1. 初対面の人なのに懐かしさを感じる
  2. 初めて会った人なのに、なぜか以前にも会ったことがあるような感覚を持つのはデジャブといえます。相手の話し方や雰囲気に、過去の誰かとの共通点があると感じるのです。他にも、似たような名前を知ってる気がする、この人とは前も話したことがある気がする感覚がするのもデジャブです。
  3. 初めて訪れる場所なのに来たことがある気がする
  4. 旅行先や新しい建物に訪れたときに、すでに来たことがあると感じるのもデジャブです。不思議と似たような構造や匂い、音などに懐かしさを覚えるのです。その場所の風景だけでなく、その場所で感じた感情を思い出すということもあります。
  5. 同じやりとりをしたことがある気がする
  6. 誰かとの会話中に、前にもしたことがある会話だと感じるのもデジャブです。そのやりとりの内容だけでなく、会話をしている場所や空気感、匂いなども同時に思い出すことがあります。

デジャブが起る原因

デジャブが起る原因はいくつか説があり、明確な原因はまだ解明されていません。ただ、デジャブという不思議な感覚には、脳の情報処理にまつわる現象が関係しているようです。では、デジャブが起る原因についていくつか説を紹介していきます。

  1. 情報伝達の遅延
  2. 左右の脳で情報伝達のタイミングがずれることで、すでに見た記憶として処理されることがあります。一方の脳がほんのわずかに遅れて情報を処理すると、「前にも体験した気がする」という錯覚が起こりやすいといわれています。
  3. 記憶が混ざる
  4. ドラマや映画、過去の体験などと現在の状況が似ていると、脳が誤って「過去の出来事」として認識します。これにより、現実の体験なのに、あたかも以前に体験したかのように錯覚することがあります。
  5. 注意力の散漫
  6. 情報を同時に処理する際、少し遅れて意識に上った情報が「すでに見たもの」と感じられることがあります。一度見ていたのに忘れてしまい、再び目に入ったときにデジャブと感じるのです。
  7. 未来を追体験した
  8. 一部では、デジャブは未来を先に体験した結果という説もあります。物理学的には、過去・現在・未来の時間の概念は人間が作ったもので、未来の出来事も今と同じ場所に存在すると考える研究者もいるようです。
デジャブが起りやすい人の特徴

デジャブをよく体験する人にはいくつかの共通点があるとされています。当てはまるからといって、異常というわけではなく、むしろ自然なことなので安心してくださいね。では、その特徴をいくつか見ていきましょう。

  1. 感受性が豊か
  2. 感受性が強い人は、日常の些細な出来事にも反応しやすく、脳内で情報をたくさん処理しています。その過程で記憶や感覚が混ざりやすく、デジャブが起こりやすくなると考えられます。
  3. 年齢が若い
  4. デジャブの頻度は年齢とともに減少するといわれています。とくに10代後半が最も多いとされており、若い世代の方が経験しやすい現象です。
デジャブの対義語

デジャブの対義語は「ジャメヴ(jamais vu)」です。ジャメヴとは、何度も経験しているはずのことなのに、まるで初めてのように感じてしまう現象のことです。この現象に関しても原因ははっきりしていませんが、記憶や認識における一時的な錯覚であり、脳の混乱やストレスが関係しているともいわれています。

まとめ

デジャブは、誰にでも起こり得る不思議な感覚です。原因は完全には解明されていませんが、脳の情報処理や記憶のズレが関係していると考えられています。もしデジャブを感じたとしても、それは異常ではなく、むしろ脳が活発に働いている証かもしれません。不安にならず、自分の感覚を大切にしていきましょう。

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