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阿部泰山の生涯
阿部泰山は、昭和期に中国の古典を徹底的に研究・再構築し、日本人が論理的に学べる「実学」としての近代四柱推命(泰山流)を確立した偉大な占術家です。
京都に生まれる。幼少期から東洋の古典や思想に強い関心を抱き、独学ならびに先人からの指導を通じて、東洋哲学や易学、命理学の研鑽を積む。
活動の主軸を京都・関西圏に置き、全国から集まる門下生や実業家、政治家などの相談に対し、緻密な命理学に基づいた鑑定を行う。
晩年に至るまで膨大な原稿の執筆や後進の育成に尽力し、その生涯を閉じる。遺した膨大な知見と体系は、没後も日本の占術界のスタンダードとして脈々と受け継がれている。
阿部泰山の活動
阿部泰山の最大の功績は、それまで日本国内において断片的に伝えられていた中国の古典(子平真詮・滴天髄・窮通宝鑑など)を徹底的に研究し、日本人が論理的に学べる「実学」として再体系化したことにあります。
中国古典の研究・翻訳・再構築
中国から伝えられた運命学の理論をそのまま解釈するのではなく、現在の日本で分かりやすく理解できるように解読し、独自の「泰山流」の土台を構築した。
当時、解読が難しいとされていた、干支のエネルギーのバランスや陰陽五行の法則を、誰でも体系的に学ぶことができる形に落とし込みました。
本サイトでは、干支のエネルギーのバランスや陰陽五行の法則を阿部泰山の著書「萬年暦」を基に解読し、データ化しています。
膨大な著作・講義録
阿部泰山が残した数々の著作は、現代のプロの占い師にとってもバイブルとなっています。
代表作である全14巻の『四柱推命学講義』は、命式の見方から大運・歳運によるバイオリズムの読み解き方までが網羅された、近代四柱推命の最高峰の文献です。
「占術」から「人間学・実学」へ
単なる「吉凶の当てもの」としてではなく、人間の気質、才能、適職、そして「いつ動くべきか」、「いつ耐えるべきか」をロジカルに導き出す学問として四柱推命を普及させました。
これにより、多くの優秀な後進や研究者が育ち、現代の四柱推命の隆盛へとつながっています。
泰山流の特徴と他流派との違い
泰山流の特徴を3つ上げると下記の通りです。
- 日柱天干を中心に命式を読み解く
- 用神を重要視する
- 地支の役割を明確にする
泰山流では、日柱天干を中心に命式を読み解いていきます。用神を重要視するのは、ただ単に「木が多い・火が少ない」と捉えるだけではなく、どの五行が命式を活かしているのかを判断します。
五行の関係性を大事にする、阿部泰山らしい考え方ともいえるでしょう。命式を単純に読み解くわけではなく、それぞれにどんな繋がりを持っているのかを、より深く読み解くことができます。
他流派との違いは?
他流派との違いはいくつかありますが、まずは「神殺をあまり重視しない」という点です。神殺とは、天乙貴人・桃花・駅馬・羊刃などの特殊星の事です。
多くの流派では、「華蓋だから芸術家」「桃花があるから異性からモテる」などと考える傾向があります。しかし、泰山流では神殺だけで判断することは難しいと考えます。
例えば、命式全体があまり良くなかったとします。ただ、神殺に「天乙貴人があるから幸運」と考えることはできないということです。
逆に、命式全体が非常に良ければ、神殺がなくても成功します。なので、泰山流では、「命式>神殺」という優先順位で考えています。
その他には「空亡」を重要視しないという点もあります。これは誤解されやすいところになりますが、テレビでは「今年は天中殺だから何もしない方がいい」と言われることがあります。
これは、主に算命学の天中殺の考え方だと思って良いでしょう。泰山系の空亡では、干支の巡りの一時的に作用が弱まる現象と考えます。
つまり、「今年は天中殺だから悪い年だ」とは考えません。良い命式なら空亡の期間でも、結婚・昇進など良い出来事はおきます。
逆に悪い命式なら、空亡の期間ではなくても、苦労することがあります。なので、泰山流では、「空亡だから結婚はしなほうがいい」と診断することはありません。
泰山系の最大魅力は、「○○星があるからこうなる」という単純な考えで断定をしない点です。
「この星があるからこうなる」という診断の方法は、一見シンプルで分かりやすいように見えますが、表面的な診断にも見えます。そして、その方法なら、少し勉強をすれば誰でも鑑定できてしまうかもしれません。
しかし、阿部泰山は中国の古典(子平真詮・滴天髄・窮通宝鑑など)を徹底的に研究し、学術的な根拠に基づき、命式全体の構造と五行のバランスを重視して総合的に判断します。
そのため習得には時間がかかりますが、理論的で再現性のある鑑定を目指しやすい流派として、多くの実践家から支持されています。
本サイトでの採用範囲について
当サイトの四柱推命占いでは、阿部泰山流をはじめとする日本で一般的な伝統的解釈をベースに、命式算出、十神や通変星の導出、さらに大運や歳運の計算アルゴリズムを構築しております。
具体的な数値データに関しては、阿部泰山の著書「萬年暦」を基に算出しています。
出典:阿部泰山全集(第1巻)萬年暦
さらに、干支のエネルギーのバランスや陰陽五行の法則を「萬年暦」を基に解読し、データ化していますので、阿部泰山がどのような理論に基づいているのか解説していきます。
干支
【訳】干(かん)を「天干(てんかん)」と呼び、支(し)を「地支(ちし)」と呼び、総称して「干支(かんし/えと)」と呼ぶ。干とは樹木の幹にあたり、支は樹木の枝である。
樹木は春に生育し、一年の始まり(歳首)は(木の気が最も旺盛になる)寅の木気を取り入れる。
春夏秋冬の始まりは春に生育する木質を基準(呼称)としており、取りも直さず、干支の五行とは何であっても、春夏秋冬・東西南北の原則にその理由を求めたものである。
計算法
干支基本数を算出するには、その年の「積年(積算年数)」に1を除き、残りの数に5を乗じ、基本数を算出する。
また別に、積年の数を4で除し、四捨五入する。得られた答を「第一律」とし、また別に積年の数を「第二律」とし、第一と第二を合計し、60を超える場合は60を除外して、残数がすなわちその年の基本数である。
ここに注意すべき事は、60を超えれば60に分度し、それは甲子より癸亥を記入する。
出典:阿部泰山全集(第1巻)萬年暦
春夏秋冬と五行の原理
【現代語訳】春夏秋冬の四季と、東西南北および中央の五方位より出た事柄は、決定されるものであることは否めない。
吾々の生活には密接の関係を有し、四季気候と東西南北の緯度経度によって世界の位置を知り、船舶・航空機の操縦を誤らず、あらゆる物理科学の原則は、おそらくこの「木・火・土・金・水」の五物五気を離れないのである。
出典:阿部泰山全集(第1巻)萬年暦
7月14日(18:44)
7月29日(23:36)