七夕とは?

七夕(たなばた/しちばた)とは、毎年7月7日、織姫と彦星が年に一度会うことができる日のこと。この日は短冊が飾ったり、天の川を眺めたりして過ごすのが昔ながらの風習です。

有名な行事ではありますが、何をして過ごしたらいいのか詳しく知らないという人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、改めて七夕の由来や短冊の意味についておさらいしていくとともに、願いが叶いやすくなる方法についてもご紹介していきます!


七夕の由来とは?

七夕の名前や風習の由来は諸説あります。それでは説をそれぞれ見てみましょう。

  1. 棚機
  2. 「七夕」と呼ばれるきっかけとなった由来の一つに「棚機(たなばた)」があります。

    棚機とは、神事などに使う高貴な布や着物を織る道具のことです。神事ではおもに手芸や裁縫の上達、秋にかけての収穫を願うものなど様々な意味がこめられ、文字は違いますが読み方だけ受け継がれたものという説があります。
  3. 織姫と彦星
  4. もう一つ、七夕の由来として有名なのは「織姫と彦星」のお話です。

    織姫と彦星は、元々働き者であったのにもかかわらず、結ばれた途端に怠惰になり、天帝の怒りに触れて離れ離れになってしまいます。ただ年に一度だけ、天の川を渡って会うことを許されていて、その日が7月7日の七夕であったといわれています。
  5. 乞巧奠
  6. 乞巧奠(きこうでん)とは、祭壇にお供え物をして、織姫に機織りが上達するようにと願う中国の風習のことです。

    徐々に機織りだけでなく、詩や手芸など芸術全般の上達を願うようになり、これが、今の笹飾りに短冊を吊るして願い事をする風習に繋がったと言われています。
七夕の歴史

七夕が日本に伝わったのは、平安時代。宮中行事として七夕がとり行われるようになり、和歌を詠んだり食べ物を備えたりして楽しんだとされています。庶民に伝わったのは江戸時代。七夕が節句の一つとなり、徐々に今の形になっていったといわれています。

七夕飾りの意味とは?

  1. 五色の短冊
  2. 七夕の日に笹に短冊を飾るのは、日本特有の風習です。短冊は、一色で統一されているわけではなく、どこも色とりどりに飾られている場合が多いですよね。使われる色はおもに古代中国の「五行説」という自然哲学から影響を受けているとされ、その5色で万物の全てを意味しています。

    それでは、色別に短冊の意味や効果を見てみましょう。

    「紫/黒」は「学業」に関する願い事に良いとされています。勉強や資格取得などの試験を控えている人におすすめです。五色には黒が元々含まれていますが、縁起が悪いため紫に書くようになったとされています。

    「赤」の短冊は、先祖に感謝するような願い事が望ましいとされています。「いつもありがとう」「元気でいてね」など家族の健康を願うと良いでしょう。

    「黄」の短冊は、人間関係に関する願い事が好ましいとされています。「新天地で友人に恵まれますように」「気の合う人と出会えますように」など。また、ご家庭がある方には家庭・夫婦円満を祈願すると効果的です。

    「青/緑」の短冊には、「成長」に関わる願い事が好ましいとされています。「〇〇できますように」「〇〇な部分を直せますように」といった自身の短所や欠点を改めたい旨の内容がいいでしょう。ちなみに、昔は緑色のことを青色と呼んでいたことから、現代でも青の代わりに緑を使うようになったとされています。

    「白」の短冊は、自身を律するための規則や義務に関することを書くと叶いやすいとされています。「寝坊や遅刻をしない」「皆勤を目指す」など生活態度を改善したい方は白を選んでみて下さいね。
  3. 綱飾り
  4. 「綱飾り(あみかざり)」は漁業で使われる綱をイメージして作られた飾りです。大漁祈願を表しています。
  5. くずかご
  6. 「くずかご」は現代でいうところのゴミ箱を指します。紙くずを入れることで、倹約さ、清潔な心、整理整頓の精神を養うという願いが込められています。
  7. 吹き流し
  8. 風鈴のような見た目の「吹き流し」は、機織りや裁縫の上達、長寿を祈るものとして飾られる七夕飾りです。
  9. 折り鶴
  10. 折り鶴は、千羽鶴と同じく健康・長寿・家内安全を願う七夕飾りです。家族の中で最年長者の数だけ飾ると良いとされています。
短冊の欠き方

せっかく短冊に願いを書くのであれば、叶う可能性を少しでも高めたいところ。ここでは、願い事が叶いやすくなる方法について紹介します。

  1. 断定形で書く
  2. よく短冊の願い事には「〇〇になりますように」といった書き方をする場合が多いですが、本当に叶えたいと思うのであれば、その書き方は好ましくありません。「○○する」「○○になる」といった、断言方式で書くようにしましょう。そうすることで、自動的に願いを叶えるための行動を取るようになるとされています。
  3. 期限を決める
  4. 願い事を書くときは、期限を明確に決めて書くと、成就する確率が高まります。毎年同じことを書いているなんてことはイヤですよね。「○○までに」「○○中に」など明確な期日を決めましょう。
  5. 感謝する
  6. 寝る前には「願い事が既に叶った」というイメージを持って、感謝の心を常に持つようにしてみて下さい。感謝することによって、いい運気が回ってきたり願いが叶いやすくなります。
七夕の行事食

ここでは、七夕の日によく食べられる行事食について、いくつか紹介していきます。

  1. そうめん
  2. 夏の風物詩でもある「そうめん」は、天の川に見立てていたり、織り糸に似ていることから織姫を連想されるものとして食べられています。
  3. 索餅
  4. 「索餅(さくべい)」とは元々、中国で無病息災を祈る際に食べられたとされる、小麦粉を使った甘いお菓子を指します。日本では、それに似た食べ物として代わりに「かりんとう」が食べられています。
  5. 寿司
  6. 特に七夕との直接的な関係はありませんが、「おめでたい日」「祝い事の日」ということで、「ちらし寿司」や「お寿司を食べるところもあります。
スピリチュアルとしての七夕

次に、スピリチュアル的なところから七夕について見ていきましょう。由来でもあったように、七夕は引き離された織姫と彦星が再開する特別な日。ですので、もし願い事をするのであれば、「恋愛に関する願い事」がオススメです。

特に、恋愛の中でも、「新しい出会いに恵まれますように」やすでに恋人や決まった相手がいるのであれば、「その人との仲が深まるように」といった願いをするといいですよ。

さらに、恋愛以外の願い事をするのであれば、七夕の日というのは「自分の役割や天命に気づく日」ともされていますので、仕事や人生における目標を掲げてみたり、計画を立てるのに適した時期といえるでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。『七夕』について、由来や願いの叶え方に至るまで色々とお伝えしてきました。地域などによっては、慣習や伝統が少しずつ異なる場合もあるでしょう。

違いを楽しみながら、また自分自身の新しい習慣の一つとして生活に取り入れてみるのもいいかもしれませんね。良い七夕の日をお過ごしください。

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