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そもそもタロットカードってどんなもの?
タロットの語源には様々な節がありますが、その1つとして考えられているのは、タロックの”Tar”は『道』、”Rog”は『王』を表し、王道を意味する言葉です。なので、タロットカードは人生の『王道』を模索するのに有効な手段と解釈できるのです。
◆タロットカードとは…
タロットカードとはく大アルカナ22枚、小アルカナ56枚の計78枚で1セットとなるカードで、様々な絵柄・記号・数字などが描かれた物です。
「アルカナ(Arcana)」とはラテン語の「arcanum」の複数形で、日本語にすると「秘儀」「秘密」「秘薬」といった意味があります。人々は古くから、このカードを使ってく悩みを解消する糸口を引き出したり、将来的な展望を見据える占いの道具として使われて来ました。
現在は、絵柄も様々なものが作成されており、多用で美しいタロットデッキが数多く存在しています。占いの道具として用いられるだけではなく、コレクションをしている人もいるほどになっています。
タロットカードの歴史について
タロットカードが、現在のように大アルカナ、小アルカナで1セットになったのは、今から300年以上前のことだと言われています。その発祥には諸説あり、古代エジプトから中国、インド、ギリシャ、中東、イタリアなど、様々な国や地方が発祥の地としてあげられますが、その前の由来とともに、現在の所はハッキリとはわかっておりません。
また、意外に思われるかもしれませんが、そもそもタロットカードは、初めから占いの為に作られたものではありません。初めはブレイングカード、つまりゲームに用いられ、そのルーツはトランプに近いものなのです。構成に関してもトランプに似ている部分があることがわかります。しかし、タロットカードは、トランプをルーツに持ちながらも、独自の世界観を構築してきた、トランプとは似て非なるものです。
いつ頃から占いに使えるようになったかは定かではありませんが、多くの占術家などの研究と実践がなされ、世界中の人々の悩みや願いに対する助けになってきたことは事実です。
タロットカードの種類「ウエイト版」
タロットカードの歴史の中には、多くの著名な占術家やタロティストが存在します。それぞれにたくさんの逸話や実績が残されていて、紹介したい人物は少なくはありませんが、なかでもウエイト版の生みの親である、「アーサー・エドワード・ウエイト博士」は覚えて欲しい人物です。ウエイト博士の研究の中で、作り出されたのが、現在の「ウエイト版」と呼ばれるタロットデッキです。
ウエイト版は時に、「ウエイト・スミス・デッキ」、「ライダー・ウエスト・デッキ(ライダー版)」と呼ばれることがあります。「ウエイト・スミス・デッキ」はウエイト博士と共にタロットの制作にあたっていた、パメラ・コールマン・スミスから来ており、ウエイト版の絵柄はこのパメラ・コールマン・スミスが描いたものになります。
ウエイト版のカードの絵柄には、主題となる人物や物だけではなく、その背景や細かい図形、またその数に至るまで様々な意味が込められているのです。そうしてできたデッキは1枚1枚が美しくシンボリックなことから、多くの人々の関心を集め、このデッキの研究書も数多く記されています。
もう一方のくライダー版は、このタロットデッキの発行元の社名に由来します。ライダー社が発行したウエイト博士のタロットデッキなので、「ライダー/ウエイト版(ライダー版)」と呼ばれるようになりました。そのような背景から、同じウエイト版でも呼び方によって混乱したり、別のタロットカードと勘違いをしてしまう事もあるかもしれませんが、どの呼び方も正しく、どれが間違っているということはありません。
このウエイト版は、現在もっとも親しまれ、多くの占術家、及びタロットカードを愛好する人々に幅広く使われているタロットデッキといっても過言ではないでしょう。
タロットカードの種類「マルセイユ版」「ヴィスコンティ版」
ウエイト版と並んでポピュラーなのが「マルセイユ版」と言われるタロットデッキです。このデッキは、「ヴィスコンティ版」というタロットカードから派生したものであると言われています。ヴィスコンティ版は中世イタリアの名家、ヴィスコンティ家のために作られた「キャリー・イェール・ヴィスコンティ・デッキ」の事です。このヴィスコンティ版はく美術品としても価値が高いと言われています。
また、このタロットカードは現存する最古のカードとされ、複数のバージョンがあります。78枚のタロットデッキとしては不完全で、現存する枚数はバージョンによって異なりますが、それぞれが手書きであり、たった1枚で保存されているカードを「シングルカード」と呼ぶなど、それは既にタロットカードとしての機能より大切な財産として扱いを受けています。そこから派生したのが「マルセイユ版」となります。
マルセイユ版はヴィスコンティ版から派生したとはいえ、作られたのはフランスです。中世イタリアで広まったカードではありますが、現在はフランス、アメリカ、スイスなどでもマルセイユ版の複製が数多く制作されています。
「ウエイト版」にしても「マルセイユ版」にしても、それを手本としたタロットデッキが数多く制作されており、この2種類のタロットデッキには、不思議な魅力があることがわかります。
ビギナーにオススメの使いやすいカードは?
世界には数多くのタロットカードが出回っていますが、その中から自分に合ったカードを探すとなると、何を基準にしていいのかが分からなくなってしまうでしょう。ただ、ビギナーでも経験を積んだタロット占い師でも、まずは78枚の1デッキ揃ったカードを選ぶのが基準です。1デッキが揃っていれば、どんなスプレッドにも対応できるからなのです。
22枚の大アルカナだけのタロットカードでは、可能なスプレッドは限られており、やはり56枚の小アルカナが共にあることが大切です。その上で、どのデッキを選んだら良いのかと考えると、結局「ウエイト版」か「マルセイユ版」ということになるでしょう。
絵柄の美しさや分かりやすさに加えて、この2つのデッキについては解説書も多く出ていますので、理解も深まりやすいでしょう。
特に「ウエイト版」は、小アルカナのカードが描かれ方が明確で、ストーリー性を帯びているから、イマジネーションもわきやすく、初心者にはオススメのカードです。
★基本要素「大アルカナ」と「小アルカナ」
タロットカードは、1デッキ78枚のカードを使って、様々なスプレッドを駆使し、質問への答えを導き出していくものです。
なかには、大アルカナのく22枚だけを使用して占い方法もあり、初心者がタロットカードになれるにはとても良い方法です。それは大アルカナの世界観が達成とゴールを象徴していて、様々な質問に対して答えを導きやすいという理由があります。さらに大アルカナは22枚と枚数が少なく、それぞれの特徴や象徴する事柄が明確で、カードの持つ意味を読み解く手がかりが多いということもあります。
タロットカードになれてくると大・小アルカナの両方を活用することで、自分が求める答えの内容が充実していくことを実感していくことになります。78枚のカードを使えば、色々な種類のスプレッドを展開することができ、より深い部分まで考えることができるようになるからです。
また、タロットでは占う人に対して、どのような現れ方をするのかも重要になってきます。カードの位置が正しい向き(正位置)、逆さまの向き(逆位置)に出たかによって意味合いが変わってきます。そうすることで大アルカナは2倍の44枚分の意味を持つことになります。
これに小アルカナの56枚をプラスして78枚になると、156通りの意味合いを理解する必要があります。意味合いが多くなると、より深く占うことができますが、その分意味を理解しないといけなくなるので、そこで初心者には荷が重いと思われることもあるのです。
このように、カード1枚1枚の意味合いをしっかりすることは非常に大切ですが、一方では、カードの絵柄から受けるインスピレーションから答えを導いていくという方法もあります。むしろ、その方がインスピレーションこそが求める答えそのものである場合が多いので、カードの意味合いを考えると同時に、自分のインスピレーションを働かせて、読み解く練習をすることで、自分の納得できる結果が出せるようになるでしょう。
★基本要素「正位置」と「逆位置」
トランプの絵柄は通常、天地左右が対照的に描かれており、使用するときもその向きにはこだわりません。しかし、タロットカードの場合は天地の向きがハッキリとわかるのが特徴であり、向きによってカードの意味が変わってくるという面白い性質を持っています。
カードによっては、正位置と逆位置が分かりにくく、または全くわからないものもあります。そういう場合を考え、新しいタロットデッキを手に入れて初めて開封するときは慎重になってください。1枚1枚のカードを見ていく段階で、大アルカナの正位置に併せて、分かりにくいニューメラルカードの正逆を確認します。
未開封のカードの天地は、全ての大アルカナの正位置に合わせて入っているからです。どうみても天地に区別のないカードなら、自分なりのマークを付けておいてもよいでしょう。
まとめ
今回は「タロットカード入門」という意味も込めて、タロットカードの歴史、タロットカードの種類など、基本的な部分を紹介して来ました。タロットカードには、人それぞれのインスピレーションがある部分も人気の1つなので、タロットカードとはどういうものなのかをしっかりと理解し、タロットカード占いを始めてみてはいかがでしょうか?
今回は基本的な部分の紹介になりましたが、今後は1枚1枚のカードの意味についてもご紹介していきますので、お楽しみにしてて下さいね。