五十路(いそじ)とは? 意味、読み方、そのほか年齢を表す言葉
五十路とは?
「五十路」とは”いそじ”と読み、50歳、50個、50番目を意味します。主に使われるのは、年齢を指すときです。

五十路の用法は以下の通りです。
  1. 年齢が50歳であること
  2. 「五十路は過ぎているだろうに、とても若々しい。」
  3. 個数が50個であること
  4. 「五十路の苦難を超えて、ここまでたどり着いた。」
  5. 順番が50番目であること
  6. 「次は五十路の柱を倒せ。」
「五十」と「路」にわけて”ごじゅうろ”と読みたくなりますが、正しくは「五」と「十路(そじ)」を分けて”いそじ”と読みます。他にも、10歳から90歳まで「数字」+「十路」で年齢を表すことができます。それぞれの読み方は以下の通りです。

20歳 : 二十路(ふたそじ)
30歳 : 三十路(みそじ)
40歳 : 四十路(よそじ)
50歳 : 五十路(いそじ)
60歳 : 六十路(むそじ)
70歳 : 七十路(ななそじ)
80歳 : 八十路(やそじ)
90歳 : 九十路(ここのそじ)
御年〇歳の「御年」とは?
御年とは、高齢の方に対して敬意を示して年齢をいうときに用いられる言葉です。例えば、「ご職業」の「ご」のようなものです。

これは尊敬の念をこめたものであるものの、御年とつけることに不満を感じる人もいます。年齢を協調されてしまうことや、御年をつけると老けている印象があることから、御年をつけると失礼なのでは?と思うようです。

三十路と呼ばれてあまりいい気がしないように、どの年齢になっても歳を協調されるのは良い気がしないものなのかもしれません。
還暦とは何が違うの?
日本には、七五三、成人、還暦など一定の年齢を迎えたときに使う言葉が複数あります。これらと五十路は種類が異なり、十路は数える単位のことで、還暦などは一定の年齢を迎えたことを祝う言葉です。

還暦の先の長寿祝いの言葉は以下の通りです。
● 還暦(かんれき)
61歳(満60歳)のお祝い
60年で十干十二支(じっかんじゅうにし)が一巡してもとの暦に還ることから、還暦と呼びます。
長寿祝いの色は、赤と朱
● 古希(こき)
70歳のお祝い
中国の詩人、杜甫の詩の一節「人生七十古来稀なり」が由来です。
長寿祝いの色は紫
● 喜寿(きじゅ)
77歳のお祝い
喜の草書を楷書にすると「㐂」と書き、字を分解すると七が複数あるような文字となることが由来です。
長寿祝いの色は紫
● 傘寿(さんじゅ)
80歳のお祝い。八十寿(やそじゅ)とも。
傘の字の略字「仐」を分解すると八十となることから傘寿と言います。
長寿祝いの色は金茶
● 米寿(べいじゅ)
88歳のお祝い
米の字を分解すると八十八となることから米寿と言います。
長寿祝いの色は金茶
● 卒寿(そつじゅ)
90歳のお祝い
卒の字の略字「卆」が九十と読めることから卒寿と言います。
長寿祝いの色は白
● 白寿(はくじゅ)
99歳のお祝い
百の字から一を引くと「白」になることから白寿と言います。
長寿祝いの色は白
● 百寿(ももじゅ)
100歳のお祝い。ひゃくじゅ、紀寿(きじゅ)とも。
紀とは1世紀を表しています。
長寿祝いの色は桃色
● 茶寿(ちゃじゅ)
108歳のお祝い
茶の字を分解すると八十八、十、十となります。88+10+10=108となることから茶寿と言います。
長寿祝いの色は特に決められていない
● 皇寿(こうじゅ)
111歳のお祝い
皇の字を分解すると白、一、十、一となります。白は99歳を表します。99+1+10+1=111になることから皇寿と言います。
長寿祝いの色は特に決められていない
● 頑寿(がんじゅ)
119歳のお祝い
頑の字を分解すると二、八、百、一、八となります。2+8+100+1+8=119になることから頑寿と言います。
長寿祝いの色は特に決められていない
● 大還暦(だいかんれき)
120歳のお祝い
二回目の還暦のことを言います。
長寿祝いの色は特に決められていない
その他年齢を表す言葉
● 辻髪(つじかみ)
10歳のこと
昔の髪型(つむじのあたりを丸く残した髪型)の見た目が由来です。
● 志学(しがく)
15歳のこと
男子に使う言葉で、論語の「吾十有五にして学に志す」(15歳のときに学問で身を立てようと決心した)が由来です。
● 二十歳(はたち)
20歳のこと
● 弱冠(じゃっかん)
古代中国では20歳のことを弱と呼び、成人した証として冠をつけたことが由来です。
● 壮年(そうねん)
30~50代前半のこと
血気盛んで働き盛りの頃という意味があります。
● 壮室(そうしつ)
30歳のこと
男性に使う言葉で、「室」(部屋)に妻がいることを表しています。
● 而立(じりつ)
30歳のこと
男性に使う言葉で、論語の「三十にして立つ」が由来です。
● 初老(しょろう)
40歳のこと
最初の長寿の祝いは40歳とされています。
● 不惑(ふわく)
40歳のこと
論語の「四十にして惑わず」が由来です。
● 桑年(そうねん)
48歳のこと
桑の古い漢字「桒」を分解すると4つの十と八になります。すべて合わせると48になることから桑年と言います。
● 中老(ちゅうろう)
50歳のこと
● 知命(ちめい)
50歳のこと
論語の「五十にして天命を知る」が由来です。
● 耳順(じじゅん)
60歳のこと
論語の「六十にして耳順(まつら)ふ」(相手の言うことから善悪を判断できるようになる)が由来です。
● 華寿(かじゅ)・華甲(かこう)・華年(かねん)
61歳(満60歳)のこと
華を分解すると一と6つの十が見つけられます。すべてあわせて61になることから華寿と言います。
● 従心(じゅうしん)
70歳のこと
論語の「七十にして心の欲する所に従ってわくをこえず」(自分の心のままに行動しても人道を踏み外すことがなくなった)が由来です。
まとめ
五十路、還暦、米寿など、日本にはたくさん年齢を表す言葉が存在します。それは生き続けられることのありがたさをかみしめるためです。年齢を強調されるのはあまりいい気分がするものではありませんが、生きていられることに感謝するこころは忘れずに持ち続けていたいですね。
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