伏線回収とは?「伏線」の意味、使い方、例文、類語を解説!
伏線回収の意味とは?

伏線回収とは、あらかじめ仕込んでいた要素を後の展開の中で活用することです。

たとえば、漫画やドラマで出てきた出来事や事件・謎をストーリーの後半で「あれはこういうことだったのか!」と分かるように話を展開させることをいいます。日常会話の中でも使われることがあり、話のオチまでをストーリー仕立てで上手に話すことも伏線回収といいます。

今回は、伏線回収の「伏線」の意味や類語など、伏線回収について詳しく解説していきます。では、一緒に見ていきましょう。



伏線回収の伏線とは?意味・類語
  1. 意味
  2. 伏線とは、後半のストーリー展開をより印象付けるために、事前に用意されている要素のことを指します。

    例えば、サスペンスドラマの冒頭で出てきた人物に関する情報は、のちの展開の中で重要な情報となりえるので伏線とみなされます。伏線は次のように使います。

    <例文>
    「この間見た映画は各所に伏線と思われる内容が含まれており、ラストの展開が楽しみである。」
  3. 類語
  4. 伏線の類語に「布石」という言葉があります。布石とは、将来のために用意しておくことをいいます。

    「伏線」との違いは、「それとなくほのめかす」かどうかです。「伏線」は下準備していることをそれとなくほのめかすときに使いますが、「布石」は下準備をしていることが明確なときに使う言葉です。

    また、「布石」はビジネスシーンで使われることが多く、以下の例文のように使用するのが一般的です。

    <例文>
    「プロジェクトを成功させるために、あらかじめ布石を打って対処する。」
  5. 対義語
  6. 伏線の対義語には、「ミスリード」という言葉が当てはまります。ミスリードとは、誤解をさせることをいいます。たとえば、サスペンスドラマの冒頭で、犯人を特定できるはずの情報が全く犯人と関係のない情報であることをミスリードといいます。

    <例文>
    「この物語に付けられているタイトルは、明らかにミスリードである。」
伏線回収の使い方
  1. 使い方
  2. 伏線回収の主な使い方を見てみましょう。

    <例文>
    「ラスト展開に入るまで伏線に気が付かなかったが、伏線回収が見事で素晴らしかった!」
    「随所に伏線らしき展開が含まれていて、1度見ただけでは伏線回収まで出来なかった。」
  3. 別の言い方
  4. 伏線回収は「伏線を張る」「伏線を敷く」という言い方をすることもできます。

    <例文>
    「疑惑を抱かれないよう、自分のアリバイを先に伝えて伏線を張っておく。」
    「上司への提案が却下されることを想定して伏線を敷いておく。」
伏線回収の類語
  1. どんでん返し
  2. 伏線回収の類義語として使われる「どんでん返し」は、これまでのストーリーや話の道筋がガラッと変わってしまうことをいいます。

    <例文>
    「思いもよらないどんでん返しで、見終わった今も興奮がさめやらない」
  3. 辻褄を合わせる
  4. 「辻褄を合わせる」は、話の道筋が通るように物事の定義や理屈を合わせることをいいます。伏線回収のようなあらかじめ用意されていたものを使うという意味はありませんが、最後に納得がいくように展開されるという点では類語といえます。

    <例文>
    「物語の内容と展開が合わないと思っていたが、ラストで辻褄が合った展開になって納得した。」
伏線回収の英語表現
  1. 伏線回収の英語表現
  2. 伏線回収は、英語では「pay off the foreshadowing」といいます。「期待された結果をもたらす」という意味があります。

    ●pay off=報われる、結果をもたらす
    ●foreshadowing=伏線、前もって表すこと

    「pay off the foreshadowing」は次のように使います。

    <例文>
    「The drama I saw yesterday was brilliantly payed off the foreshadowing.」
     (昨日見たドラマは見事に伏線が回収されていた。)
  3. 別の言い方
  4. 「hint=ヒント」を使うと、より簡単に「伏線」を表すことができます。 「hints in the drama」  (ドラマのヒント=ドラマ内の伏線)
その他のおすすめコラム