陰陽師とは、中国から伝来した陰陽五行説「陰陽道」を用いて方位・時間の吉凶を占ったり、祈祷したりする役職のことです。さまざまな呪術を用いて、人の守護やまじないをすることもあったとされています。
陰陽師についてなんとなくは知っているものの、何をする人なのか知らない方も多いでしょう。ということで今回は、陰陽師に関して詳しく解説していきます。では、一緒に見ていきましょう。
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- 陰陽道とは?
- 陰陽寮について
- 安倍晴明一族の台頭
また、古代の陰陽師は、暦や天文を研究する人たちでもありました。
また、陰陽師の活躍の場が広がるうちに、仏教などと混ざり合い発展して行ったといわれています。
その後、陰陽道は陰陽師の手を離れ、書物などになって広く一般に広がっていくようになったとされています。
- 暦の作成
- 吉凶の判断
- 祭事
また、天文学の研究を進めるため、陰陽寮には日本初の天体観測スペースと言われる「占星台」も設けられるほど、その研究は盛んでした。「占」の字はあれど、実際は天体観測がメインだったといわれています。
現在でいう風水と同じ意味である「地相」を見たり、神や鬼などの関わりから凶日・吉日を見たりすることもありました。吉凶を占うだけではなく、災いを退けるための方法を伝える役割を持ち、人々を災いから守っていたとされています。
また、陰陽道だけではなく仏教や道教などの考えを取り入れるようになり、医術としての祈祷などをとり行うようになりました。現代での「陰陽師」は呪術師のイメージが強いですが、呪術を使うだけではなかったのです。
- 安倍晴明とは?
- 安倍晴明の来歴
安倍晴明は賀茂忠行という陰陽師のもとで陰陽道を学び、陰陽師となったといわれています。陰陽師として活躍後、子孫を残し陰陽師を継ぐ大きな一門となったことが知られています。
- 式神(しきがみ)
- 九字(くじ)
- 呪符(じゅふ)
- 急急如律令(きゅうきゅうにょりつりょう)
陰陽師以外の目には見えない力を封じ込めた和紙に込めたものを式神と言い、儀式やまじないなどに使われていました。
呪文の一種であり、災いを跳ね除け幸運を呼ぶものとして使われていました。古来の中国道家から伝わったものだといわれています。
元は、中国の公門書の最後に書き記されていた言葉で「急いで律令の如く行え」つまり「迅速に命令に従え」という意味でした。
日本に伝わり陰陽道に組み込まれると「早々に退散せよ」という呪文の締めの言葉として使われるようになったとされています。
陰陽師は呪術や占いだけではなく、天文学にも精通していたとされています。星の動きを読み解き、人々を幸せへと導くための大切な存在でもありました。
陰陽師について深く知ることで、映画や小説も一味違った楽しみ方ができるかもしれませんね。