鏡開きとは?
鏡開きとは、1月11日、お正月に飾っていた鏡餅を食べることをいいます。

お正月に鏡餅を飾ったはいいけど、カビが生える前にどう扱ったらいいのか迷う人も多いのではないでしょうか。ということで今回は、鏡開きに関することについて詳しく解説していきます。

鏡開きの意味とは?

鏡開きとは、1月11日、お正月に飾っていた鏡餅を割って食べることをいいます。

鏡餅は、お正月に各家に来る新年の神様の居所であり、霊力が宿る場所であるといわれています。神様が前った後、鏡餅に残っている霊力をいただくために鏡餅を食べて、無病息災を願うのが鏡開きをする意味です。
鏡開きの飾りの意味
  1. 丸餅の意味
  2. 鏡餅に使われている2つの丸餅は、太陽と月を表しています。太陽と月が重なるのは縁起が良いというところから「福が重なる」という意味があります。また、太陽と月が重なる=月日が重なるというところから「円満に年を重ねる」という意味もあります。
  3. 橙(だいだい)の意味
  4. 橙は、木から実が落ちない縁起物であることと、「橙」と「代々」をかけて「代々栄えるように」という意味があります。
  5. ゆずり葉の意味
  6. ゆずり葉は、新しい葉が生えそろってから古い葉が落ちるように育つ植物です。その様子が親から子へ受け継がれる世代交代の図に似ていることから「子孫繁栄」を願う意味があります。
  7. 裏白(うらじろ)の意味
  8. 裏白は、葉の裏が白いことからそう呼ばれています。裏表がないことから「清廉潔白」という意味があります。また裏白は、葉が左右対象であることから「夫婦円満」というも意味もあります。
鏡開きの風習と名前の由来
  1. 鏡開きの歴史
  2. 鏡開きの風習ができたのは室町時代や江戸時代と言われています。この時代に武家で行われていた「具足開き」という、男性が具足に、女性が鏡台に鏡餅を飾る風習が由来となっているそうです。この具足開きも、鏡開きと同じように正月が過ぎて11日目に、お餅を割って食べていたといいます。
  3. 「開く」と言う理由
  4. 鏡餅は、切らずに割ったりちぎったりして食べる習わしがあります。これは「切る」という言葉は縁起が悪いということが理由で、代わりに割るようになったといいます。しかし「割る」という言葉も縁起の良いものではないため、代わりに「開く」と言うようになったと言われています。
  5. 「鏡」と言う理由
  6. 鏡餅と呼ぶ理由は、諸説あり、一つはお餅の形が銅鏡に似ているからという説があります。銅鏡は、古くから神と縁の深いものとされ儀式などで使われてきました。鏡餅は神の依り代でもあるため、神と縁のある銅鏡の形にしたのではないかと考えられています。

    もう一つの説は、「鏡」と「鑑みる」の語呂をかけているというものです。いいお手本を見習えるように飾る餅「かんがみもち」が「かがみもち」となったといわれています。
  7. 樽酒を割る鏡開きについて
  8. お祝い事の際に、お酒の入った樽を割ることも鏡開きといいます。これは、酒屋では樽の蓋のことを鏡と呼んでいたからだといわれています。鏡と神に関わりがあるように、お酒も神と縁の深いものです。このことから鏡と言うようになったのではないかと考えられています。
鏡開きのやり方と注意点
  1. 鏡開きのやり方
  2. 鏡開きは、1月11日、飾っている鏡餅を木槌などで叩いて割り、お雑煮などで食べるのが一般的です。水分を含んでいると割れにくいため、十分に乾燥してから割りましょう。もしくは、水分を含ませてちぎって食べても構いません。
  3. 注意点
  4. 鏡餅を切ったり捨てたりするのは、縁起が良くないので避けましょう。また、2週間もするとカビが生え始める可能性があるので、11日をすぎて食べるときは注意が必要です。カビが生えたお餅は食べずに、丁寧に包んで捨てましょう。
鏡餅の食べ方
  1. お雑煮
  2. 鏡餅を使った料理で有名なのは、お雑煮ですよね。お餅と野菜は「名(菜)を持ち(餅)あげる」と縁起のいい言葉とかかっているので、さらにゲンを担ぎたいときに食べると良いかもしれません。
  3. お汁粉
  4. お汁粉に使われている小豆は、古くから厄除けをすることができると言われてきました。お汁粉も同じような効果があるといわれる縁起物です。
  5. 餅ご飯
  6. お餅はご飯に使っても相性良しです。炊き込みご飯にしたり赤飯にしたりしても美味しいですよね。
まとめ
お正月に飾った鏡餅には、年神様の魂が宿るといわれています。鏡開きは、年神様の居場所として使われていた鏡餅を食べることで、無病息災を祝う行事です。1年の健康と繁栄を願っておいしくいただきましょう。
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