そのため今回はこれから先、熟年離婚をしないための対策などをご紹介致します。
目次
そもそも熟年離婚とは?
一般的に「熟年離婚」というと、50代60代の夫婦が離婚することと認識されていますね。夫の退職日に退職金の半分を受取って離婚届を差し出す妻の姿がありました。
結婚生活が20年から30年以上の夫婦が離婚することを「熟年離婚」と呼ぶ定義があります。45歳で結婚した夫婦が50歳で離婚しても、熟年離婚とは言わないのです。
熟年離婚をする夫婦は、夫か妻かどちらかが長年不満を募らせています。もう一方は、不満に気づかずに過ごしています。このすれ違いが、晴天の霹靂ともいえる熟年離婚につながります。
昨今、熟年離婚は増加傾向にあります。不満をつのらせている夫婦が多いことと、我慢することから解放されたい夫婦が多いといえます。
夫婦の特徴① 普段から会話が少ない
熟年離婚をする夫婦の特徴として、日常生活の中で会話が少ないことがあげられます。
子育てに一生懸命になり、子供と親の会話はあるものの夫婦の間では会話が少なくなっていました。
夫は仕事、妻は家事、と完全に分断してしまうと、子供が巣立った時に夫婦でコミュニケーションがとりにくい環境です。
また、かつて夫の不倫があったものの妻は生活のことを考えて我慢した結果、子供が独立したから熟年離婚になったというケースもあります。離婚したいとどちらかが思っている場合、日常生活は「時が過ぎることだけを待つ」だけです。なのでコミュニケーションも会話も少なくなってしまいます。
最近夫婦での会話が減ったな、と気づいたら注意信号です。
夫婦の特徴② 趣味が別々
夫婦で趣味が全く別々だと、熟年離婚の可能性があります。
仲が良い夫婦は同じ俳句教室に通ったり、近所のカフェにいきます。行動が同じなので、会話も多く自然にコミュニケーションが取れます。趣味が違っても相手に興味があるので、様子を聞いて二人で盛り上がっています。
一方、仲がよくない夫婦が趣味も別々となると、共通点が減ってきます。相手に違う趣味ができたことを理由に、別々にでかけたり夕食もいっしょにとらなかったりと、別行動が増えてきます。当然、会話も少なく相手に今日もありません。時間が経つにつれ、だんだんと家の中でもすれ違う生活になっているのです。
熟年離婚への道を進んでしまっているといえますね。
夫婦の特徴③ 夫が家事をしない
夫は家事をせず妻が毎日三食作っているという状態の夫婦は、熟年離婚に向かって進んでいます。
特に、夫が定年後に一日中家にいてリビングのソファに座りっぱなしでは、妻に負担がかかりすぎです。「お茶入れて」「新聞とって」「おひるまだ?」と、いうだけで動かないからです。
自分では何もしないで、妻だけが動き回っているのでは、妻も不満が募ります。夫としては、妻がやってくれて当たり前、自分の母の様に献身的に動いてくれて当たり前、と思っているのです。あるいは、夫の両親が、妻が動いて夫が座っているというパターンだったのです。
この令和の時代、昭和とは違います。やってくれて当たり前なんてことはありません。
夫婦の特徴④ 相手の家族と不仲
熟年離婚だけでなく、離婚理由のひとつとして夫か妻かどちらかの家族と仲が良くないことがあげられます。子供のために、夫や妻のためにと義母から嫌味を言われても長年我慢した末にある日離婚へと動き出すのです。
きっかけは、不仲だった義母の介護の必要が出てきて毎日顔を合わせるのが辛くなったなどです。好かれてもいない人の世話をするのはストレスが余計に溜まります。感謝もされない報われない介護は、心も体も疲弊します。
自分の人生は何だったのか、と妻が見つめ返して気づいたときに、すべてのバランスが崩れます。
実は仲良くできなかったときからバランスはとれていなかったのです。家族と仲良く過ごしていれば熟年離婚も避けられます。
離婚に踏み切るきっかけ① 子育てが一段落ついた
ここからは離婚に踏み切るきっかけについてです。
まずひとつは、子供が独立して家を出て行ったことです。今までは子供の不自由をさせないようにと、金銭面から我慢してきた状況があります。子供が独立して我慢する理由がなくなったから熟年離婚するという決断になりました。
夫としては、自分は外で働いて家にお金を入れているのだから、家のことと子供のことは妻に任せていればいいと思っているでしょう。しかし妻は、もっと子供の話を聞いたり相談に乗ってほしかったのです。全く聞き入れてもらえないと妻はあきらめます。そして、頼みの綱だった子供が独立したことで離婚です。
家事が全くできない夫は、残されて呆然としてしまいます。そうなる前に、対策はできたはずです。
離婚に踏み切るきっかけ② 離婚後の生活費に目処がついた
妻側から離婚を申し出るということは、相当な準備をしていなければなりません。特に、離婚後の生活の基盤である収入面は大きいです。
夫からの慰謝料で賄える、実家の手伝いをして収入を得られる、以前の職場に戻れる、といったことでクリアできたとします。すると、熟年離婚です。
すでに子供が独立しているなら毎月の生活費はそれほど多くありません。家賃と光熱費、食費を算出して、見合っていれば生活をしていくことは可能です。
生活費の余裕がある夫婦というのは、心にも余裕があります。夫がおおらかで必要な出費に関してけちけちしていなければ、妻もおおらかでいられます。
生活していく上で、金銭面は気持ちにも影響してくるものです。
離婚に踏み切るきっかけ③ 大きな夫婦喧嘩
熟年離婚をしてしまったきっかけに、夫婦で大きな喧嘩をしてしまったという出来事があります。売り言葉に買い言葉で勢いに任せて離婚届を書いてしまったのです。勢いで離婚してしまうと、あとから後悔することになりかねません。例をあげると財産分与や慰謝料が請求できたのにしないままというケースです。
もし離婚後に後悔することがあるなら、プロに相談してみるという方法があります。今からでも請求できる慰謝料がどれくらいの金額なのかぜひチェックしてみましょう。
夫婦の大きな喧嘩から勢いで離婚してしまうと離婚届を出すまでに考える時間がありません。感情に任せて行動する前に一度どちらかだけでも冷静になって今後のことや今までの夫婦のことを考えることをおすすめします。
今スグにできる対策① 普段から対話を心掛ける
熟年離婚にならないために新婚時代からでもできることがあります。
ひとつは、普段から会話をすることです。どちらかが一方的に話すのではなく会話のキャッチボールです。
妻側がおしゃべりなタイプなら、夫はたまに相槌を打つだけでいいのです。目を見て話すことが大切なのです。
得てして女性は、話に結論を求めていないことが多いです。その理由はただ話したいだけなのです。
そこを理解できず一言で結論を出して会話を終わらせてしまう夫がいるので、妻は話したくなくなってしまうのです。
会話をするには、お互いのことに興味を持つところから始まります。違う考え方でも違う好みでも、お互いは違うと受け入れ無理に相手を変えようとは思わないことです。
今スグにできる対策② たまには夫婦で旅行に行ってみる
熟年離婚にならないためには、たまには夫婦二人だけで旅行してみましょう。子供やお互いの親を連れていくのではなく二人だけで行ってみるのです。
どこにいきたいか、何を見たいのか、何を食べたいのか、どれくらいの日数で行くのかなど、話し合いからスタートです。「実は前から伊勢神宮に行ってみたかった」、「北海道でおいしいものを食べたい」と、色々な話ができます。全部回ろうと思ったら、1回や2回の旅行ではおさまりきれないかもしれません。
家から離れて旅行へ行けば、家事や様々なしがらみからも解放されます。特に、食事の支度や後片付けをしなくていいのは楽です。
楽しい出来事が増えていけば今までのつらかったことに上書きされて、しあわせな夫婦の姿が思い出として残りますね。
今スグにできる対策③ 一緒にできる趣味を探す
夫婦でいっしょにできる趣味があると、熟年離婚にはなりません。
すぐにでもできるものとして、お互いの今読んでいる本や雑誌を交換して読み、感想を言い合うことです。手軽に始められて、好きだから長く続けられることを選ぶのがコツです。楽しくなかったらやめていいのです。
無理をすると長続きしませんし、そもそも面白くありません。お互いが無理をせずに面白く楽しいと思える趣味を模索しましょう。
出かけるのが好きな夫婦なら、温泉地めぐりがいいでしょう。少し体を動かしたいなら、時間を決めて1時間ほどのウォーキングをするのがおすすめです。
俳句や短歌の趣味教室に通って、仲間を増やすとまた楽しさも倍増します。
自宅で各地のおいしいものをお取り寄せするのもいいですね。
今スグにできる対策④ 普段からスキンシップをとることを忘れない
熟年離婚を避けるためにすぐにできる対策として、スキンシップをとることです。
スキンシップとは、心を通わせるために体に触れ合うことです。毎晩一緒のベッドで寝るということではなく、肩に触れるとか頬に触れる、と行ったことでも大切なスキンシップです。
恥ずかしがらずに、二人で散歩に出る時には手をつないで歩けばいいのです。電車で隣同士で座るなら、ぴったり膝をくっつけているだけでいいのです。
スキンシップをすることで、お互いの体温を感じるので安心できます。
元々二人の習慣に無かったスキンシップを始める方法として、まずは肩や腕に触れる、肩に頭を乗せるなど、触れ合う部分が小さいところから始めましょう。
まとめ
「熟年離婚なんて自分には縁がない」と思っていても、いつ離婚になるかわかりません。
もし離婚になったとしても自分は精一杯尽くしたと思えるならそれは良い人生です。
「離婚されたらどうしよう」という不安があるなら、ひとつひとつ不安を取り除くことが先決です。
不安な気持ちを夫に打ち明けて話をするという方法もあります。実はやってみたい仕事があるなど挑戦したいことがあるなら、家事に協力を求めるのもいいですね。
たまには本音で向き合ってみることをおすすめします。