
目次
西洋占星術における「冥王星」とは?
西洋占星術における「冥王星」は、死と再生を司る天体で、劇的な変化や変容を表すとされています。「冥王星」が表す変化は、とても影響力があり強制力のあるものだとされています。
そして「冥王星」が示す変化は、古いものを根こそぎ解体してゼロから作り直すエネルギーに満ちています。だから「冥王星」からの影響を乗り越えることは、人生における課題を乗り越えることにも繋がっているとされています。
それでは、西洋占星術における「冥王星」について、より詳しく見ていきましょう。
天体における「冥王星」について
天文学において冥王星は、1930年に発見され、しばらくの間、太陽系の第9惑星とされていました。しかし2006年、惑星の定義をより明確にしたことによって、冥王星は惑星ではなくなりました。
惑星と定義付けるには、「太陽系の周りを公転していること」「自分の重力の力でほぼ球形を保っていること」そして「軌道周辺から他の天体を一掃していること」の3つの条件が必要だとされています。
冥王星は、この3つ目の条件を満たしてはおらず、冥王星の公転軌道には、冥王星よりも同等か大きな天体が複数発見されています。もしこのポイントに目をつむると、他の天体も惑星として扱うことになるので、冥王星は惑星から除外されたそうです。
また、冥王星は二重天体としても知られています。二重天体とは、2つの天体が互いの重力によって結びつき共に公転している星のことです。冥王星には同じくらいの大きさの衛星カロンがついていて、バランスを取り合っているのだそうです。
「冥王星」にまつわる神話
西洋占星術で使われる名称の由来は、ギリシャ神話の神々です。歴史は占星術のほうが古いのではと考えられていますが、現代に伝わる西洋占星術は、ギリシャ神話の神々の性格や逸話の影響で、天体の名前や象徴的な意味などの部分が確立されたとされています。
「冥王星」に対応するギリシャ神話の神は、地下世界(冥府/死者の世界)を支配する神ハデスです。
冥王星が発見されたのは、近年なので、それまでに見つかっていた天王星や海王星の次につけるべきは、ゼウスの兄弟であり地下世界を支配する偉大な神であるハデスだろうと考えられたそうです。
またハデスはギリシャ神話においては、光の届かない闇の世界である地下世界の住人です。この様子が太陽の光が最も届きづらい天体である冥王星の姿とも重なり、ハデスと冥王星は結びついたともされています。
冥王星は死や再生など恐ろしくも大きなテーマを司っているのは、このハデスという神からの影響でもあるのです。
ホロスコープ上の「冥王星」の位置から分かること
| 象徴するもの | 死と再生、破壊、変化、孤独、闇、こだわり、支配、強制力、極端さ |
|---|---|
| 公転周期 | 約248年 |
| 発達期 | 死や大きな変容の瞬間 |
| 支配星座 | 蠍座 |
| 逆行の有無 | あり(約1年に1度、期間は約5か月間) |
「冥王星」が表す基本的な要素
西洋占星術における「冥王星」は、破壊と再生を意味する天体です。「冥王星」の与える影響力はとても強く、実生活においては強制的なデトックスをもたらすとされています。つまり、古くなった価値観や習慣などを根こそぎ作り変えて、生き方そのものを見直すような出来事が起こるとされています。
ただ「冥王星」の動きはとてもゆっくりなので、「突然起こる衝撃の出来事」という形で訪れるのではなく、じわじわと根底から変わるような流れがあり、新しい基盤が出来上がっていきます。しかし、多くの人が気付くのはある一瞬の決定的な瞬間だけであり、突然の出来事のように思えるとも言われています。
また「冥王星」が変化を与えるものは、表面的なものではなく、社会や世代全体に影響のある部分とも言われています。これは、ゆっくりと移動する天体すべてに共通していることですが、「冥王星」などの天体は何年もかけて同じ星座の間を通過するため、星座で見る場合は世代共通のテーマとなります。
もし個人で見る場合は、ハウスを見ると良いでしょう。
「冥王星」が逆行するとどうなる?
「冥王星」は、約1年に1度逆行する天体です。逆行期間は、約5か月間続きます。
「冥王星」が逆行する期間は、過去に感じたことのある感情やトラウマ、執着、依存心など自身の心の闇を思い出す機会があるしょう。根本的な問題と向き合うきっかけになるので、停滞感を感じたり決断力が試されたりすることもあるかもしれません。
焦って現状を抜け出そうとするのではなく、この機会にとことん向き合って、自分なりの答えを見つけてみる時期にしてみてくださいね。
「12ハウス」と「12サイン」の見方
「12サイン」とは?
「サイン」とは、ホロスコープの円を30度ずつ12分割に分けた分類法で、その人の性格や心理を表すものです。星座占いに使われる12個の星座が、それぞれ当てはめられています。
「12ハウス」とは?
「ハウス」とは、ホロスコープを12分割にした分類法のことで、恋愛運や金運など、人生におけるあらゆる面でのその人の在り方や特徴を見るために使用されます。
それぞれのハウスは均等ではなく、大きさが異なります。そして「ハウス」とはサイズが異なるので、「ハウス」と「サイン」は完全に重なることはなく、ホロスコープ上で見ると若干ずれがあります。
「ハウス」と「サイン」の詳しい見方
西洋占星術は基本的に、この「ハウス」と「サイン」そして「天体」を、組み合わせて読み解きます。
- 天体 : 自我、安心感、義務など、主語となる性質を表す
- サイン : 情熱、共感、交流など、「どうのように」の部分を担う性質を表す
- ハウス : 友人や恋人、兄弟との関係、仕事、結婚など、場面や状況を表す
- 太陽 : その人の自我、最も重要としていることなど
- 乙女座 : 分析力、奉仕精神など
- 11ハウス : 友人、趣味サークル、理想など
『あなたが最も大切にしていること(太陽)は、友人との交流や趣味仲間にとって(11ハウス)貢献できる存在になること(乙女座)』
冥王星×12サインの特徴
たとえば、「その世代がどのような分野で既存の権威や構造を破壊し、根源的な変容を遂げるか」「集合的な無意識の力がどのように社会のタブーを露呈させ、再生させるか」「権力や死生観といったテーマがどのような性質を帯びるか」を示します。
牡羊座の冥王星
冥王星が牡羊座にある世代は、「自分は何者か」という問いに、社会の常識を打ち破るほどの強い情熱と力で答えを出そうとします。集団に依存することなく、独自の生き方やリーダーシップの形を徹底的に確立することが、魂に課された再生のテーマです。
牡牛座の冥王星
冥王星が牡牛座にある世代は、お金や物質的な価値観に対して、深い部分から向き合う機会が多くあるといわれています。古い経済的な構造や、「物を持つこと」への執着を一度破壊し、自然の恵みや、感覚的な体験といった真に価値ある豊かさへと魂を導くプロセスを経験する時期になるとされています。
双子座の冥王星
冥王星が双子座にある世代は、情報伝達とコミュニケーションの力を根本から変容させることが課題となります。メディアや知識が持つ影響力と、その裏に隠された真実を深く探る必要があったり、人類が言葉をどのように扱うべきかという、倫理的な課題に取り組む時期になるとされています。
蟹座の冥王星
冥王星が蟹座にある世代は、家族、故郷、国家といった最も根源的な心の基盤に、課題や危機感を感じやすいとされています。血縁や国境を超えた人類愛や、真の感情的な安全をどこに見出すかという、魂の深い救済を求めるでしょう。
獅子座の冥王星
冥王星が獅子座にある世代は、自己表現、創造的な意志、そしてロマンスな度に関する問題が浮き彫りになりやすい世代です。傲慢や支配的なエゴが一度破壊されることで、真の自信と愛に基づいた、人を惹きつける絶対的な人柄を手にすることが出来るでしょう。
乙女座の冥王星
冥王星が乙女座にある世代は、労働、健康、日々のルーティン、そして奉仕の分野で、隠された不純物や欠陥が暴き出されます。システムや完璧さへの執着を崩壊させ、献身の真の意味や、ホリスティックな健康に対する根源的な関心を持つことで、実務能力がより開花していくことでしょう。
天秤座の冥王星
冥王星が天秤座にある世代は、パートナーシップ、対人関係、そして社会的な公平性の構造に変化を感じやすいでしょう。不公平な契約や関係性に問題を感じやすく、相手との間に隠された力の不均衡に注目することになるはず。真に対等で、本質的な正義に基づいた関係性を築くことに、人生の力を注ぎます。
蠍座の冥王星
冥王星が蠍座にある世代は、蠍座が冥王星の支配星座であるため、死、再生、深層心理、そして共有財産といったテーマを極限まで探求することになるでしょう。執着心やタブーを徹底的に深堀りし、精神力や経済力など現実世界で生きるための糧を得ていきます。
射手座の冥王星
冥王星が射手座にある世代は、哲学、宗教、高等教育、そして世界観といった「信じるもの」に関するテーマと向き合う機会が多くなるでしょう。古い教義や盲信への依存を破壊し、広大な世界と知識の探求を通じて、自分自身の経験に基づいた、揺るぎない真理を確立しようとします。
山羊座の冥王星
冥王星が山羊座にある世代は、キャリア、社会的な地位、政府、そして伝統的な権威といった社会の支配構造に、根源的な変容を感じやすいでしょう。虚飾や腐敗した権力を徹底的に暴き、真の責任と倫理に基づいた、長期的に持続可能な強固な社会の土台を再構築することが使命となります。
水瓶座の冥王星
冥王星が水瓶座にある世代は、友人、集団、テクノロジー、そして未来の理想といった分野で、革命的な変容を感じやすいでしょう。既存の社会的なルールや集団への依存を破壊し、真の友愛と、人類全体の進化のために、個人の自由と革新的な行動を起こすことになるかもしれません。
魚座の冥王星
冥王星が魚座にある世代は、意識、夢、神秘主義、そして慈悲といった分野に、根源的な浄化と再生の力が働きます。現実と精神世界の境界線が曖昧になることで、集合的な無意識の闇を浄化し、普遍的な愛と、自己犠牲を通じた魂の究極の癒やしと進化を目指すことになるでしょう。
冥王星×12ハウスの特徴
第1ハウス(自立・自己)
冥王星が第1ハウスにある人は、こだわりが激しく、自分の関わっている世界や環境すべてを把握して、支配していたいという思いを抱くこともあります。共感力や精神性はそっちのけで、日常生活の安定や人道的なことを投げうってでも、自分の思想を果たそうとする衝動性を抱えています。それが社会にとって、良い働きをするのか悪い働きをするのかは、その人次第です。
第2ハウス(財産・価値)
冥王星が第2ハウスにある人は、金銭、所有物、そして自己の価値観に対して強い執着や支配欲があります。莫大な富を得る可能性と、その富を根こそぎ失う危機の両方を秘めており、経済的な浮き沈みを経験しやすいでしょう。お金や物質に対する根源的な欲望と向き合い、真の価値を徹底的に追求することで、コントロール可能な経済的な力を手にすることができるでしょう。
第3ハウス(知性・交流)
冥王星が第3ハウスにある人は、コミュニケーション、情報、思考パターンといった分野に強いこだわりを見せます。留まることのない知識欲と探求心があり、興味があることには、いかなる犠牲を払ってでも知り尽くそうとします。マニアックなことに詳しくなるので、ジャーナリストや占い師などに適性があります。言葉選びが秀逸で、人がためらうような言葉も遠慮なく使います。
第4ハウス(家庭・基盤)
冥王星が第4ハウスにある人は、家族、家庭環境、心の基盤といった分野で常識とはかけ離れた経験をする傾向があります。例えば、親や家族に特殊な経験をしている人がいたり、家庭という安心感の象徴が揺らぐような家庭事情を抱えていたりします。
ただ、それはあくまで表面的な家族という形を見直すためのものなので、必ずしもその人にとって悪い経験となるとは限りません。そこから学びをえることで、自分が本当に理想としている家族の在り方にも気付いて現実化させることができるでしょう。
第5ハウス(創造・恋愛)
冥王星が第5ハウスにある人は、創造性、ロマンス、趣味、自己表現といった分野で破壊的、もしくは衝動的な傾向が現れます。例えば、時代の流れを無視して新しい主流を作るようなクリエイティビティが発揮できたり、自分の人生をロマンティックでドラマティックなものにしたいという願望を抱えていたりします。
所々で極端な願望を抱くので、性的な冒険をしたり、冗談がきつかったり、危険な遊びに手を出したり、安定した生活を二の次にして賭け事のような人生を送ろうとしたりします。そういった経験を通して生命力を回復させるので、もし平凡に生きようとすると輝きを失うこともあります。
第6ハウス(労働・奉仕)
冥王星が第6ハウスにある人は、労働環境、仕事への取り組み方、健康といった分野で極端な選択をしがちです。自分の体力と気力の限界を超えるくらい働く人もいれば、全く働かないという選択を取る人もいます。
いい加減な働き方ができないので、無理難題を押し付けられても、難なくこなす力があります。そういった完璧主義なところが、仕事に対する過激で極端な傾向を与えているということもあります。
第7ハウス(対人関係・結婚)
冥王星が第7ハウスにある人は、基盤がありこだわりの強い相手と関わることによって、自分の存在証明をしようと願う人です。そのため、相手が偏屈であればあるほど興味が湧き、なかなか離れられない関係になります。深く関わりすぎるので、相手の情緒がそのまま自分の情緒にも反映されます。
また、運命的な出会いが起こりやすく、ドラマティックな流れで結婚に至り、周りの環境が一変していくでしょう。人との距離感がかなり深くなりやすいのは変わらないので、パートナーに干渉になるか、過度に構ってほしいと要求する傾向があります。
第8ハウス(共有・変容)
冥王星が第8ハウスにある人は、他者との共有財産、性、死生観、そして深層心理といった分野に、最も強い冥王星自身の変容の力を投影します。このハウスは冥王星の支配ハウスの一つであるため、潜在意識の浄化が人生の主要なテーマとなります。極限的な危機やタブーとの直面を通じて、巨大な精神的・物質的な力を携えて自己を再生します。
第9ハウス(探求・哲学)
冥王星が第9ハウスにある人は、探求心が強く、人の生死に関わるような深いレベルでの人との関わりをしようとします。危険な香りがするような相手にも好んで近づこうとする傾向があります。そういった事件に巻き込まれるような事態も、抵抗感がありません。こういった経験を通して人格が一変したり、金銭トラブルが起きたりということもありますが、そこで得るダメージは少なめです。
第10ハウス(仕事・社会目標)
冥王星が第10ハウスにある人は、働くことへの意欲は豊富ですが、なぜその意欲が沸き起こるのか、どこに対して情熱を燃やしているのかを把握しないままだと、仕事をすること自体から遠く離れようとする傾向があります。
もしくは、お金やキャリアばかりに気が取られ、仕事における倫理観などを度外視するこもあります。つまり、度が過ぎると悪事にも手を染めやすいということです。早めに、自分の働く意義を見つけたほうが心もお金も満たされるでしょう。
第11ハウス(仲間・理想)
冥王星が第11ハウスにある人は、思想と人間関係において、明確なビジョンを思い描きやすく、未来像も明確でそこに向かって必死の努力を積み重ねられる人です。社会派でもあるので、改革を起こすような政治団体に所属したり、それに関する情報集めを行ったりします。こういった意欲のある人なので、社会情勢に巻き込まれて劇的な変化を経験することが多いでしょう。
第12ハウス(潜在意識・隠遁)
冥王星が第12ハウスにある人は、自己のアイデンティティや個性に対して、変化と変容を与えようとします。自我そのものをなくして、形のない自我を超えた存在になりたいと願います。例えば、革命運動を起こしたり裏社会に行って危ない体験をしたり、そういったことが自己表現になっているのです。
そんな強い衝動を抱えて派手に行動するので、時折、自分の意志ではなく支配されている感覚になることもあります。
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