ハネムーン症候群とは?
ハネムーン症候群とは、橈骨神経(とうこつしんけい)が圧迫・損傷を受けたことで腕から指にかけて起こる麻痺のことを言います。正式には橈骨神経麻痺(とうこつしんけいまひ)と呼ばれるもので、腕枕をして長時間寝てしまったときなどに起きる症状であることから新婚夫婦に起きやすい現象として「ハネムーン症候群」と呼ばれています。また、泥酔してベッド以外の硬い場所で寝てしまい長時間無理な姿勢のままでいたときにも同じような症状が出るので「サタデーナイト症候群」「土曜の夜麻痺」とも呼ばれています。
ハネムーン症候群はお酒に酔っていたり新婚夫婦でなくても起こりうる症状です。ハネムーン症候群にならないように、具体的な原因と症状を以下で見ていきましょう!
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ハネムーン症候群の原因
ハネムーン症候群の原因は、橈骨神経と呼ばれる鎖骨の下から手にかけて通っている大きな神経が圧迫されることにあります。下記のような原因によって起こります。
- 床で腕枕をする
- 机に肘をついて手に頭を載せて寝る
- 片腕に全体重が乗るように横向きで寝る
また、刃物や骨折、血腫によって直接神経が圧迫されることでもハネムーン症候群は起こります。
ハネムーン症候群の症状
ハネムーン症候群は、指、前腕、上腕に症状が出ます。症状の例は以下の通りです。
- 手の甲の痺れ
- 手が動かなくなる
- 腕の曲げ伸ばしが難しくなる
- 痛みはないが腕や手の感覚がなくなる
- 力が入らない
橈骨神経のうち運動神経に当たる部分が麻痺すれば痛みがないまま動きに違和感が出て、橈骨神経のうち知覚神経に当たる部分が麻痺すれば、手はしっかり動かせるが痛みが出る、となります。
ハネムーン症候群の予防法
ハネムーン症候群にならないように取り組めることは、主に就寝時の環境に気を配ることです。
- 寝具を体に負担のかからないものにする
- 布団やベッド以外で眠らない
- 腕枕をしながら眠りにつかない
- 寝る時の姿勢を整える
- 長時間乗り物に乗るときはクッションを用意する
ハネムーン症候群の疑いがあるときは?
ハネムーン症候群は、多くの場合1日で回復の兆しがあり、2週間~3ヶ月かけて自然と完全回復に向かいます。必要に応じてビタミン剤などを処方される場合もありますが、急を要さない場合は自然と回復するのを待っても良いかもしれません。もし、3ヶ月経っても一向に回復しないときは、手術の検討が必要です。これ以上神経を圧迫しないように気をつけて、リハビリ整形外科などを訪れましょう。
まとめ
ハネムーン症候群かな?と思ったら安静にして、気になっても強く揉まないようにしましょう。自然に回復することがほとんどだとはいえ、軽視するのはよくありません。違和感がぬぐえないときはすぐに治療を受けるようにしてください。そして何よりも、ハネムーン症候群にならないように就寝時の姿勢や寝具に気を付けて見てくださいね。
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