コンコルド効果とは?
コンコルド効果(Concorde Effect)とは、お金や時間などの投資をこのまま続けていても損が出ると分かっていても、これまでの投資分が無駄になることを恐れてやめられなくなる心理現象のことをいいます。
例えば、クレーンゲームは「何回までやる」と決めていても、もう少しで取れそうだと感じるとつい決めていた回数以上になっても続けてしまいがちです。これぞまさにコンコルド効果です。そのまま結局取れず、決めた回数でやめておけば良かったと後悔した経験がある人もいるのではないでしょうか。
コンコルド効果はクレーンゲームに限らず、ギャンブルやビジネスシーン、恋愛などあらゆる場面で見られる心理現象です。どのようなときに起きるのか、そして対策方法について具体的に見ていきましょう!
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コンコルド効果の由来
コンコルド効果はビジネス用語で、「コンコルドの誤謬(ごびゅう)」「コンコルドの過ち」とも呼ばれています。
名称の由来は、コンコルドという超音速旅客機だそうです。コンコルドの開発では採算が取れないと分かっていながら投資を続け損失を大きくしてしまったとか。
ビジネスシーンでは、手を尽くしても採算が取れない費用のことを「サンクコスト」といいます。このサンクコストを無理に取り返そうとしないこと、つまりコンコルド効果に陥らないことが合理的な方法だと広くいわれています。
これは第三者からすれば当然のことなのですが、当事者には結構難しいことなんですよね。日常に置き換えてコンコルド効果を見てみましょう。
コンコルド効果の日常での例
- ゲーム
- ギャンブル
- 娯楽
先述したクレーンゲームもそうですが、課金要素のあるゲームは総じてコンコルド効果をもたらします。
例えば、ガチャを引くゲームだと「次は出るかも」と欲しいアイテムが出るまで引いてしまったり、そのゲーム自体への関心が薄れても課金した経験からやめられなくなってしまったり……これ以上時間やお金を費やしてもその投資分と利益が見合わないにも関わらずゲームを続けてしまうのです。
例えば、ガチャを引くゲームだと「次は出るかも」と欲しいアイテムが出るまで引いてしまったり、そのゲーム自体への関心が薄れても課金した経験からやめられなくなってしまったり……これ以上時間やお金を費やしてもその投資分と利益が見合わないにも関わらずゲームを続けてしまうのです。
ギャンブルが一番分かりやすい例かもしれません。パチンコに行って粘れば当たるかもとか、馬券を買って次の勝負では1等を狙えるかもなどまさにコンコルド効果ですよね。
映画や遊園地でもコンコルド効果は起きます。
お金を払って映画を見始めると、一向に面白くならなくても途中で席を立つ人はあまりいないですよね。大抵の人がしっかり最後まで見て面白いところを探そうと思ってしまうものです。
遊園地も同じです。一度入園するとそこまで面白さを感じなくても閉園まで居ないともったいない気がしてしまったり、無理やりお土産を買ってしまったりというコンコルド効果が起きやすい場面なのです。
お金を払って映画を見始めると、一向に面白くならなくても途中で席を立つ人はあまりいないですよね。大抵の人がしっかり最後まで見て面白いところを探そうと思ってしまうものです。
遊園地も同じです。一度入園するとそこまで面白さを感じなくても閉園まで居ないともったいない気がしてしまったり、無理やりお土産を買ってしまったりというコンコルド効果が起きやすい場面なのです。
コンコルド効果と恋愛
- 恋愛初期
- 結婚
例えば、「気になった相手へのアプローチが上手くいかないのに、振り向いてくれるまでやめられない」とか「出会いの場を求めてはじめた趣味だけどなかなか出会えなくて、でも今度こそはいい人に巡り合えるのではないかと思うとやめられない」など。
その他、交際後でもコンコルド効果は起きます。別れ付き合ってからこの人とは上手くいく気がしないと分かっていても、それまで相手に費やした労力が大きいほどすぐに別れを告げることが難しくなってしまうなど。恋愛はとてもコンコルド効果が起きやすいものなのです。
結婚でもコンコルド効果は起きます。結婚を見据えた挨拶・準備などの婚約期間やマイホーム購入後の結婚生活など、婚約破棄や離婚を心のどこかで願っていてもなかなか踏み出すのは難しいものなのです。
コンコルド効果を防ぐ方法
- 目標を決める
- 損失分を明確に計算する
「〇円まではやる」「これを試してダメだと思ったら分かれる」「○日までは続ける」など目標を決めるとコンコルド効果を防げる可能性が高くなります。目標を決めていても守れないことがあるのもコンコルド効果の威力ではあるのですが、全く決めないよりは損失を拡大させずに済むでしょう。
目標を立てるときのポイントは、「○○しない」という禁止ワードではなく、「○○する」という行動を促すワードを使うことです。禁止ワードを使うと抑制されるストレスから禁止されていることと反対の行動を取ってしまいます。前向きに行動するためにも、「○○する」を使ってみると良いかもしれません。
目標を立てるときのポイントは、「○○しない」という禁止ワードではなく、「○○する」という行動を促すワードを使うことです。禁止ワードを使うと抑制されるストレスから禁止されていることと反対の行動を取ってしまいます。前向きに行動するためにも、「○○する」を使ってみると良いかもしれません。
ぼんやりとした損失の計算をしていると大した損失ではないのかという気がして継続してしまうことがあります。明確にどれくらい損失が出るのかを計算することで被害の大きさを知り、これ以上拡大させないようにという危機感を持つと良いでしょう。
まとめ
コンコルド効果の起きる場面は数知れません。景品を当てるための商品購入、友人を誘ったけど気持ちが冷めてしまった遊びの約束、婚活などなど……。
ビジネスとは違って、日常では何を幸せとするのかは人それぞれでどれくらい利益が得られればOKなのかを測ることはできません。クレーンゲームも商品ゲットできなくてもやっている過程が好きという人もいるはずですから。
ただ、コンコルド効果を理解して生活を送る方が賢く幸せになれるのかもしれません。適度に幸福と後悔を楽しんで生きていけることを願っています!
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