器用貧乏とは?

器用貧乏とは、様々なことに高い能力がある一方で、1つのことに絞って集中することができず、結果としてどれも中途半端になってしまうことをいいます。「器用」とつくので誉め言葉のようではありますが、一般的に否定的なニュアンスを含んだ言葉です。

器用貧乏は、平均的にどの能力値も高いので長所といえるものがなく、どれか一つに絞って極めている人たちの世界に一歩踏み入れると、鳴かず飛ばずで終わってしまうことが多いようです。

では、器用貧乏についてもう少し詳しく見ていきましょう!



器用貧乏の人の特徴

  1. 要領が良い
  2. 器用貧乏な人は、物事のコツやポイントをおさえることが得意で、なんでも要領よくこなします。要領がいいので幅広い知識と能力は身につけることはできますが、平均点以上の結果にはこだわりません。
  3. 柔軟性がある
  4. 器用貧乏な人は、幅広いことに対応可能なだけでなく、こだわりやとことんやり込みたいという気持ちがあまりないので、どんなことにも柔軟に対応することができます。急な依頼やトラブルにも臨機応変に対応できます。
  5. 視野が広い
  6. 器用貧乏な人は、広い視野を持っており、人がすぐには気付かないことにも素早く反応することができます。ことが大きくなる前に人知れずフォローをすることもあり、損な役回りを担当することも多々あります。
  7. 好き嫌いがない
  8. 器用貧乏な人は、好き嫌いがあまりなく、人が面倒くさがるようなことでもそつなくこなします。人付き合いも好き嫌いがあまりないので、人脈が広く世渡り上手です。
  9. 断り下手
  10. 器用貧乏な人は、能力の高さから人から頼られることは多いですが、お人好しなところがあるので頼まれたことを断れません。頼られていることに生きがいも感じるので、頑張りすぎてしまうこともあります。
器用貧乏のメリット
  1. マルチプレイヤー型
  2. 現代、1人で幅広いジャンルの作業をこなさなければいけない環境は増えてきています。職人気質の人よりも、2~3個の工程を1人でこなせる人のほうが有利なのです。たとえば、営業と企画の2つともこなさなければいけない仕事なども存在します。そういった環境で求められるのはマルチプレイヤーなので、器用貧乏な人ほど適しているといえます。
  3. コミュ力が高い
  4. コミュ力が高くて困る場所はありません。器用貧乏の人は人間関係の幅も広くなる傾向があるので、重宝されるでしょう。どんな環境に行っても、人と円滑なコミュニケーションを取って信頼されます。
  5. チャレンジ精神がある
  6. 器用貧乏な人は、すぐになんでも習得してしまうので、新しいことにも臆せずチャレンジすることができます。「出来なさそうだからやめておく」という考えがないことはとても強みで、チャレンジした先で大きな成功を掴むことも可能にさせます。
器用貧乏のデメリット
  1. 頼み下手
  2. 器用貧乏な人は、自分でなんでもやってしまうため、人に何か仕事を振るということがあまり得意ではありません。「自分でやった方が早い」という考えのもと、なんでも早々に終わらせてしまいます。ただ、それが必ずしも良いことかといえばそうではなく、人に仕事を振っている間に他にできることを探したり、ときには仕事を振った人の成長を促し、より仕事を効率化してくことも考えたりすることも大切です。
  3. 飽き性
  4. 器用貧乏な人は執着心がないため、一定以上できるようになったことはすぐに手放して、継続させるということをしません。そのため、何か一芸に秀でることがなく、継続することで見えることに気付くこともありません。
  5. 油断して足元を掬われることも
  6. 器用貧乏な人は、努力しなくても大抵のことはできてしまうため、油断して失敗することもあります。「これくらいならすぐにできるだろう」と高を括った結果、今の能力では賄えない範囲のものであるということもあり得るのです。
器用貧乏の人に向いている職とは?
  1. ディレクター
  2. ディレクター業は、プロジェクト進行において多方面に意識を向けなければいけない仕事です。器用貧乏な人は、視野が広く気配り上手でもあるので、円滑に計画が進むように取り計らうことができます。一点集中型ではないからこそできる職といえます。
  3. コンサルタント
  4. コンサルタントは、クライアントの希望に対して多角的な意見を考えアドバイスしなければいけない仕事です。素早い対応力、幅広い知識、リサーチ能力が問われるので、器用貧乏の人に向いている職といえます。
  5. 事務職
  6. 事務職は、経理関係や環境整備、来客対応など幅広い業務をこなさなければならない仕事です。細かな作業を的確にこなす能力やコミュニケーション能力の高さが求められます。器用貧乏の人は、その多岐にわたる能力を活かして昇進していくことも可能でしょう。
  7. 教育職
  8. 教育職の中で主に器用貧乏の人に向いているのは、塾講師と小学校教師、保育士です。これらの職は、高校教師のように特化した知識ではなく、幅広い科目に精通している必要があります。また、年齢が低めの学生相手には広い視野も求められるうえ、報告書などの作成もこなさなければなりません。様々なことをこなさなければいけない環境は、器用貧乏の人にとってとてもやりがいのある仕事といえます。
  9. 営業職
  10. 営業職は、コミュニケーション能力と迅速な対応を求められる職です。器用貧乏の人は、売り上げをあげる方法や営業トークを要領よく身につけて、高い成果をあげていくことができるでしょう。幅広い知識を用いて相手との会話に花を咲かせて信頼してもらうことも可能です。
まとめ

器用貧乏の人は、能力の使いどころを間違えなけばとても重宝される存在です。言葉自体はネガティブな表現なので多用することはあまりおすすめできませんが、器用貧乏だからと落ち込む必要はありません。器用さが武器になる環境に恵まれること願っています。

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