時候の挨拶には何を書けばいい?

時候の挨拶とは、はがきや手紙で「拝啓」などの頭語の次に書く、季節の言葉を用いた文章のことです。

例えば時候の挨拶には「暑中お見舞い申し上げます」「○○ですがいかが、お過ごしでしょうか。」「○○の候」などがあります。

12月の時候の挨拶には何があるのでしょうか。ということで今回は、12月に使える時候の挨拶を上旬・中旬・下旬、そして漢語調・口語調に分けて見ていきましょう。

時候の挨拶の書き方・マナーをおさらい
  1. 時候の挨拶は必ず必要?
  2. 時候の挨拶は、必ずしも必要という訳ではありません。しかし、時候の挨拶を入れることで、相手への敬意や気遣いを示すことができ、本題もスムーズに提示することができるようになるでしょう。

    特に取引先や顧客へのビジネス文章では、時候の挨拶を加えることでより円滑なコミュニケーションを行えるようになるでしょう。
  3. メールやLINEでは省略できる?
  4. メールやLINEでは、時候の挨拶は不要という場合がほとんどです。なぜなら、メールやLINEは迅速なやり取りを求められるツールであるため、簡易的な挨拶の方が好まれるからです。

    そのため時候の挨拶の代わりに「いつもお世話になっております。」などの文の方が適切です。いくら迅速さを求められるからといって、すぐに本題に入るのは印象が良くないため控えましょう。
  5. 時候の挨拶の書き方例
  6. 時候の挨拶を入れる部分には、ある程度決まりがあります。では、挨拶状の書き方の例を見ていきましょう。

    ①語頭:文頭に記載する言葉のこと
    拝啓

    ②時候の挨拶
    金風の候、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

    ③本文
    このたびは、・・・・・・

    ④時候の挨拶(結び)
    秋も深まり肌寒くなる季節、ご自愛専一にてお願い申し上げます。

    ⑤結語:頭語と対になる締めの言葉のこと
    敬具

    ⑥後付:必要に応じて付ける日付や差出人名、宛名のこと
    令和〇年〇月
    住所 ○○○
    代表 赤裸々 花子
  7. 時候の挨拶の書き方例
  8. 時候の挨拶には、漢語調と口語調(もしくは和語調)があります。

    漢語調は、主にビジネスの場で使われる格式高いかしこまった言い回しのことをいいます。ある程度、定型文など型がある表現が多く、礼節をしっかり守りたい相手に使うと良いでしょう。

    口語調(もしくは和語調)は、主にプライベートで付き合いのある人に使われる親しみ深い柔らかい言い回しのことをいいます。決まった型などはなく、季節を自由に表現できるという特徴があります。
12月の時候の挨拶【漢語調】
時候の挨拶は、それぞれ使える時期が決まっています。では、表で時候の挨拶と使える時期を確認していきましょう。

  1. 12月中ずっと使える時候の挨拶
  2. 師走の候 12月中ずっと(師走=12月)
    寒冷の候 12月~1月
    向寒の候 12月中ずっと
    大雪の候 12月7日頃~12月21日頃
  3. 12月上旬【漢語調】
  4. 霜寒の候 11月22日頃~12月6日頃
    初冬の候 11月22日頃~12月6日頃(初冬)
    孟冬の候 11月11日頃~12月10日頃
    小雪の候 11月22日頃~12月6日頃(小雪)
  5. 12月中旬【漢語調】
  6. 短日の候 12月11日頃~12月21日頃
    初雪の候 12月中旬、もしくは初雪が降る頃
    寒気の候 12月11日頃~12月21日頃
    歳末の候 12月11日頃~12月31日
    年末厳寒の候 12月11日頃~12月31日
    月迫の候 12月11日頃~12月31日
  7. 12月下旬【漢語調】
  8. 冬至の候 12月22日頃~1月5日頃
    歳晩の候 12月22日頃~12月31日
12月の時候の挨拶【口語調】
口語調の時候の挨拶は、比較的親しみのある相手に使うものです。季節を自由に表現できるため、次の文も、好みの表現に変えて使ってみてください。

  1. 12月上旬【口語調】
  2. ●師走に入り、日増しに寒くなってまいりました
    ●各地から雪の便りが届く時期となりました
    ●山々がほのかに雪化粧を始める頃
    ●今年も残りひと月となり、寂しさを覚える頃となりました
    ●澄み渡る夜空の星に思いを馳せる今日この頃
    ●ポインセチアが街を彩る季節となりました
    ●冬晴れが心地よい今日この頃
  3. 12月中旬【口語調】
  4. ●クリスマスのイルミネーションが街並みを彩る今日この頃
    ●大雪を迎え、冬将軍への備えをする頃となりました
    ●寒さが身に染みる頃となりました
    ●クリスマスの音色に耳を傾ける今日この頃
  5. 12月下旬【口語調】
  6. ●冬至を過ぎ、新年が近づいてまいりました
    ●年の瀬が押し迫り、ご多忙のことかと存じます
    ●行く年を惜しみながらも活気ある日々をお過ごしのことと存じます
12月の結びの挨拶
結びの挨拶は、相手の健康や繁盛を願うのが一般的です。季節ならではのものを知っていると、より情緒深い文を作ることができます。

▼冬の風物詩について詳しく知りたい方はこちら▼

  1. 12月上旬の結びの挨拶
  2. ●師走の候、貴社のますますのご発展を衷心より祈念しております。
    ●寒冷のみぎり、さらなるご繁盛をお祈り申し上げます。
  3. 12月下旬の結びの挨拶
  4. ●なにかと忙しない年の暮れ、健康には十分留意してお過ごしください。
    ●歳末ご多端の折、ご自愛専一にてお願い申し上げます。
    ●輝かしいご越年を心よりお祈り申し上げます。
まとめ

12月の時候の挨拶は、寒さや年末に注目するものが多いようです。明るい文章にしたいときは、冬の晴れ間やクリスマス、忙しいながらも活気が溢れていることを伝えると良いでしょう。

それでは皆様、今年も皆様の輝かしいご越年を心よりお祈り申し上げております。
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